恣翁さん
のうた一覧
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柄杓もて汲みし月影 湛ふがに 宵の暗きに 舷白し
平成二十八年十月二十四日
20
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眠り遅き 遊び女飽きつる薄絹を 機織る娘 紡ぐに倦めり
平成二十八年十月二十二日
14
茅檐の辛苦 倦みて支へ難かるも ...
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疲れ止みを 黙して 一本付けし妻に謝して 呑みたり 額叩きつつ
平成二十八年十月二十一日
25
疲れ止み:晩酌のこと
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嫁入りのもり木 生涯 仕舞ひ置き 己が火葬の薪に為きなり
平成二十八年十月二十日
17
もり木:背負子に取り付けられた...
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濡れそぼち 着替へし後も冷えし吾や 震える 髭なき 秋の虫ならむ
平成二十八年十月十七日
19
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高殿に懸かれる けふの月にやは 隣家の長笛 音を添はすべき
平成二十八年十月十六日
16
柏林 楓岸 迥かにして看るに宜し...
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参道の夜店も閉まり 人の絶え 寒さばかりぞ 歩きたるらし
平成二十八年十月十六日
24
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闇を怖るる児よ 暮れに啼く鳥に 心だに 無碍に遊び給はな
平成二十八年十月十四日
18
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残り酒 意地汚くも飲み干して 酔ひ潰れたる秋祭りかな
平成二十八年十月十二日
24
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径埋む松葉の挿頭に 松茸の香の仄立ちて 露結ぶらし
平成二十八年十月十日
21
枯卉もて泥を掀ぬれば 蘚気陽にし...
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陽を吸ひて 居眠りすがに垂るる穂の 稲の甘き香 耳を包みぬ
平成二十八年十月十日
15
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秋風に 幟はためき 幼らは 終日 太鼓の音にほつきたり
平成二十八年十月九日
17
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行人の 初雁が音を 三更の雨にし聞かば 腸を断つべし
平成二十八年十月九日
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落葉 蕭々 江水長く 故園 帰...
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ひそひそと 門に聞こゆる跫音は 独り寝る夜の 秋の声かも
平成二十八年十月八日
16
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高き香の 面を打てば 仰ぎけり 木犀生ふる石階の上を
平成二十八年十月八日
14
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彼岸花 火花飛び散る炬火の 行列するを 想像せしむ
平成二十八年十月七日
18
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未だ蒼き 野分きに散りし銀杏葉を 掃ければ 秋の薫り立ちけり
平成二十八年十月六日
27
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門に 直に 舟を繋ぎて 君訪はな 醸せる酒の芳しければ
平成二十八年十月五日
16
・・・・・ 人に詣るを好まざる...
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夏空の雲の名残りか 枯れ尾花 夢を留めて 刷くがに靡く
平成二十八年十月三日
21
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濡れ縁に 涼夜占むれば 木犀の香ぞ 人知れず移らひにける
平成二十八年十月二日
16
一声の遠笛 数声の砧 月は江城...
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