恣翁さん
のうた一覧
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会葬に集いし友の 皆老いて 思ひ思ひの帰途に散りゆく
平成二十八年十二月二十五日
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軽やかに 泡となりて ピチピチと罅ぜたる 詩家の魂こそ旨けれ
平成二十八年十二月二十四日
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庭梅の咲き揃はざる 寒き枝に 心を残し 疲驢の背に乗る
平成二十八年十二月二十四日
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(札幌の大雪の報道に) 白頭 ...
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仏壇に 親しまぬ吾娘の 線香を上げたる午後し 風も死にたり
平成二十八年十二月二十三日
25
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朝まだき 大橋挟む寺町は 覚むばかりにや 灯り残れば
平成二十八年十二月二十三日
24
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海の方ゆ 潮満ち来て 繋ぎたる舟の挙りて 川上に向く
平成二十八年十二月十七日
19
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粛然と 首を垂れて 不条理な定めを容るる人の 気高し
平成二十八年十二月十六日
22
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明けぬ間に 氷雨の上がり 眠るがに静かな屋根ゆ 霧 白く立つ
平成二十八年十二月十五日
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昨日の朝の様子を詠みました。
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梅描きし硯洗へば 庭に咲く花弁 淡く 墨滲むらむ
平成二十八年十二月十三日
20
我が家 硯を洗ふ 池頭の樹 朶...
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棺開け 外気に触るや 色を変へ 雪の肌は 灰と砕けぬ
平成二十八年十二月十二日
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インターネットで見つけた「楼蘭...
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黄昏に佇み 古道を眺むれば 雪を塗せる人 またひとり
平成二十八年十二月十日
26
テレビのニュースの画像から、雪...
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足下に 青き潮の ヒタヒタと 呟けりがに満ち来たるかな
平成二十八年十二月九日
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刈りばねに 車軸の軋み 客跳ねて 轍の石の悲鳴聴きたり
平成二十八年十二月六日
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沙礫 途に当たりて太だ平らかなら...
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逃がれえぬ死を受け容れて 現在をのみ 押し只管に 生き切りつべし
平成二十八年十二月五日
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巧妙に 手で 印結ぶ弥勒仏 「俺の話を聴け」と迫れり
平成二十八年十二月四日
15
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忙しく 農事に勤しむ若き嫁 化粧せずとも 可憐に美し
平成二十八年十二月三日
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丁男 犢を草間に放ちて 嬉れしめ...
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一陣の風に 豆幹 音立てて 野中の径を転がり去りぬ
平成二十八年十二月三日
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夜回りの拍子木の音に 驚きて 淡く覚めぬる 獄中の夢
平成二十八年十二月一日
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夜拆 驚呼して 夢亦た便く 昼...
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水晶の 火を灯すがに輝ける 南天の実に 翡翠の影
平成二十八年十一月二十九日
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仄白き夜霧 撒くがに流るれど 轍一条 薄赤く見ゆ
平成二十八年十一月二十八日
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