恣翁さん
のうた一覧
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城址に立ち 碑を あかあかと染むる夕陽を 望みたりけり
令和元年十二月二十九日
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ぎこちなき会話途切れて バチバチと 炭の熾れる音のみぞ立つ
令和元年十二月二十四日
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忙しげな 師走の町の足音を 遠く聞きたる 冬至の湯かな
令和元年十二月二十二日
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柚子皮のマーマレードと珈琲の 香は深くして 冬ぞ来にける
令和元年十二月十八日
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マドロスを気取り ボラードに足置きて ひたひた満ち来る潮を聞きたり
令和元年十二月十五日
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冴え冴えと乳白き真珠の耳飾り 耳朶まで透けて 清冽に見ゆ
令和元年十二月十二日
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刻みたる 夜の脈搏 映すがに揺らめく炎 狂ほしきかな
令和元年十二月九日
8
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風寒く 漣ばかり 往来の絶えし堀端 師走に暗し
令和元年十二月六日
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求め合ひ 高まり合ひて お互ひの好意を 電話に確かめたりけり
令和元年十二月二日
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「ダーリンのおチンポ好き」と独り言ち 貪りしゃぶる君ぞ愛しき
令和元年十一月二十九日
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片時の 仮寝の夢にしありけるを 如何で憾まむ 心変はりと
令和元年十一月二十六日
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軒に干す大根の葉の 乾きぬる音ぞ 夕べに紙揉むごとき
令和元年十一月二十一日
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寝付かれぬ 木枯らしの夜や 背戸に鳴く虫の音さへも 甚く衰ふ
令和元年十一月十四日
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行く秋の 曇れる午後は 輪郭の消えて 色彩ばかり目立てり
令和元年十一月十一日
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晩秋は澄んだ空気のせいか、晴天...
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夕闇に 芒の花の 仄白く光る今宵は 十三夜かも
令和元年十一月九日
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梔子の 赤く熟せる実は裂けて 弾けむずるか 坪庭の冬
令和元年十一月八日
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群れをなす鴎の 低く飛ぶを見ば その夜必ず 凩吹くなり
令和元年十一月六日
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顔洗ふ水の冷たさ 身に沁みて 年の残りを数へ初むらむ
令和元年十一月四日
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霜葉の 風に吹かれて集ふがに 剣崎沖に群るる釣り船
令和元年十月三十一日
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酔ひ醒ます不忍池に 破れ蓮の 夜風に鳴るを 寂しく聞けり
令和元年十月二十九日
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