恣翁さん
のうた一覧
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水嵩を増したる沼は黒光り 小舟の ひっそり捨てられてあり
平成二十五年七月二十九日
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縁側の新聞 風にはためくを見つつ 冷えたる麦茶飲み干す
平成二十五年七月二十六日
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媚を売る ジャーナリズムの屍に 湧きし不潔な蛆虫どもめ
平成二十五年七月二十五日
20
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パチパチと 撥ね迸る蝋燭の火の向かふにや 明日来たるらむ
平成二十五年七月二十四日
20
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平生の耳だにあるを せせらぎの 今朝こそ咽び 聞くに忍びね
平成二十五年七月二十三日
20
早に入る 商山 百里の雲 藍渓...
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へとへとになるまで 己を苛めつる爽快感は 脱皮に似たり
平成二十五年七月二十二日
21
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鬱蒼と繁りたる葉に 注ぐ陽の光と 戯るる朝嵐かな
平成二十五年七月十九日
30
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頤は老牛に似て 膚垂れ 三眠蚕の如く仮寝す
平成二十五年七月十八日
20
七十残年百念枯 桑楡元不補東隅...
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友釣りし麦藁鶏魚の塩焼きを 味はふ前に薑を噛む
平成二十五年七月十七日
23
釣り仲間が旬のイサキをお裾分け...
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ものぐさから 目立つ顎鬚弄りて 雨の巷を車窓に眺む
平成二十五年七月十六日
18
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欄に凭れ 夜更けに瀬音聞けば 響きは耳に 涼は面に満つ
平成二十五年七月十五日
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六月灘声猛雨の如し 香山の楼北...
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降り注ぐ木洩れ日の中 置き去りの庭の籐椅子 微睡みにけり
平成二十五年七月十四日
51
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夜の深み 琵琶湖の面を蹴りて立つ 鳰の羽搏く音のみぞする
平成二十五年七月十三日
22
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雲切れて 新月冴ゆる黄昏の苔むす壁に 落首見つけつ
平成二十五年七月十二日
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乱山深処小桃源 往歳求漿憶叩門...
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叩けども応へぬ繭に 甲斐無きも 試し続くる親心かな
平成二十五年七月十一日
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いただいた歌 「幸あれと...
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撥ね釣瓶 真菰の影を落としたる野井戸ゆ 水を田に灌ぎけり
平成二十五年七月十日
38
桜園さん、すみません。 影...
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破れたる茨の籬ゆ覗く庭 痩せたる鶏等 餌を啄めり
平成二十五年七月九日
20
淮濶洲多忽有村 棘籬疎敗謾為門...
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夜露避け 裾をからげて野を行けば 星降るまでに天に散るかな
平成二十五年七月八日
28
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横柄なくせに わづかな風にさへ 震へ慄く君のプライド
平成二十五年七月七日
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谷川に水汲み 畑を耕して 倦まば 枕を高く早寝む
平成二十五年七月六日
26
渓山を買はむと欲して 銭を用ゐず...
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