恣翁さん
のうた一覧
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松籟に撒かれし塵や 雲と化し 月にかかりて煤けさすらむ
平成二十五年十月十七日
19
風雲 月を抹して 月 煤の如し ...
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灯も点けず 肌も露はな彼の女は 月上らねば闇に沈みぬ
平成二十五年十月十六日
14
老人の妄想短歌(其の十)です。
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墓地抜くれば 廃家に井戸や竃残り 曾ての起居の名残を留む
平成二十五年十月十五日
19
昨日、散歩の途中に見つけた廃屋...
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両側の店 悉く閉ざす戸を 朧に照らす月漂へり
平成二十五年十月十四日
19
昨夕、偶然に宇治市黄檗商店街を...
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花浮かべ 呑まば止むべき手の震へ 呑むとも心は震ふべらなり
平成二十五年十月十三日
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今日は旧暦の九月九日、重陽の節...
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月時雨に 文燃す炎消えゆけど 夜更けの庭をなほ眺めたり
平成二十五年十月十一日
25
某歌人の方からいただいた歌にお...
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門口に 母待ち侘びて立てる女児の 我に微かに御辞儀為しけり
平成二十五年十月十日
32
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踏み惑ふ焦がるる思ひ 断たむとて 重たき本をパンと閉ぢけり
平成二十五年十月九日
22
某歌人の方にお送りしました。
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求め合ふ男女の像を 水晶に封じ 表にその手彫りたり
平成二十五年十月八日
17
老人の妄想短歌(其の九)です。...
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独り酒 ちびちび遣りて呑み尽くし 瓶を枕に一日を終へむ
平成二十五年十月七日
25
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老犬は日向に寝そべり 往く人を薄目に見遣り また目を瞑る
平成二十五年十月四日
26
大野 冨士子さん、申し訳ありま...
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雨に濡れ 黒く光れる機関車ゆ 蒸気の白く足元を這ふ
平成二十五年十月三日
21
某歌人の方にお送りしました。
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杯に 異郷の憂さを浮かぶるに 如何でか 雁は渡り来つらむ
平成二十五年十月二日
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九月九日 望郷臺 他席他郷 客...
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迸る垂水の脇に 秋の陽と飛沫を浴びて咲ける秋桜
平成二十五年十月一日
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火を噴きし火口の跡と思ふまじ 秘めやかに 青湛へてあれば
平成二十五年九月三十日
26
九州の出張を利用して、週末に霧...
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熟睡を求めて床に寝返れば 月に怯ゆがに 犬の遠吠ゆ
平成二十五年九月二十五日
18
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淀みには 羽虫ならむか 折節に小さき波紋の浮かびては消ゆ
平成二十五年九月二十四日
22
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バリバリと 紙の焼けたる音のして 蛇の目は燠に火葬されたり
平成二十五年九月二十三日
21
学生時代、お世話になった方のお...
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家族だに思ひ出すまじ 逝きたらば 遺りし形見に偲ぶ以外は
平成二十五年九月二十二日
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今日は母の命日でしたが、すっか...
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秋風の吹き 白くする綿の花 過ぐれば一路 紀州に到る
平成二十五年九月二十一日
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籃輿を喚取して 便ち舟に換へ ...
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