恣翁さん
のうた一覧
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五月雨は止むまじとかや 雪白の 南天の花 散り尽くすまで
令和二年六月二十五日
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蛇の鱗のごとく 常葉すら 湿気の重みに堪へずて震ふ
令和二年六月十一日
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新緑の 窓に零るる薫りにし 午睡覚むれば 糸雨烟りけり
令和二年六月二日
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新緑 窓を横(ふさ)ぎて 昼眠穏...
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植え込みの陰なる風に 睡たげに揺れて 合歓こそ 紅を刷くめれ
令和二年五月十九日
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夏の日の永きを 虻の伝ふがに 葡萄棚にぞ 群れて唸れる
令和二年五月十二日
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岸に沿ふ桜に酔ひて 生温き湖は 物憂く 弛き波打つ
令和二年四月七日
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薄暮れの庭に 雀の多く来て 遊ぶ春の日 長くなりけり
令和二年三月二十四日
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玉垣の 赤き幟を揺らがする風 日蔭すら 凍て緩ましむ
令和二年三月十七日
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行く秋の 曇れる午後は 輪郭の消えて 色彩ばかり目立てり
令和元年十一月十一日
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晩秋は澄んだ空気のせいか、晴天...
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夕闇に 芒の花の 仄白く光る今宵は 十三夜かも
令和元年十一月九日
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梔子の 赤く熟せる実は裂けて 弾けむずるか 坪庭の冬
令和元年十一月八日
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鬱蒼たる鎮守の杜ぞ 月を背に 別珍のごと艶含みける
令和元年十月十八日
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秋風は 家々の上を高く吹き 屋根の夕映え 衰へにけり
令和元年十月七日
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枝に残る黄葉 忽然はらはらと 空気を揺らし 落ちにけるかも
令和元年十月五日
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幽篁に籠もれる 秋の夕靄は 野宮神社を 深く鎖せり
令和元年九月二十三日
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陰森たる竹裡 路逶迤たり 何れ...
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苔の上に 静かな風の声響き 木洩れ日揺らせ 光らしむめり
令和元年九月十五日
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夏の日の 雲の行き来を映しては 頻りに変わる山の色かな
令和元年八月十日
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烈日の燃え尽きし名残り 消えやらで 闇よりもなほ 影濃かりけむ
令和元年八月四日
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降り続く雨に混じりて 喧しく こぽこぽと 溷独り言ちけり
令和元年六月八日
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近畿地方は梅雨入り宣言が出ませ...
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仄暗き翳を作りて 小庭なる青葉項垂れ 雨を待つらし
令和元年六月三日
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