恣翁さん
のうた一覧
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扉の鍵を回して 孤独を確かめむ 全き自分を取り戻すため
平成二十七年九月二十六日
21
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大きなる円の軌跡を 盲ひたる乞食や 沙に辿り続けむ
平成二十七年九月二十二日
13
とこしなへに 跛の盲が 大なる円...
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呼び声の 哀しく震へ響きたり 冥途の奥まで沁み透るがに
平成二十七年九月二十一日
17
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三日月は 死を恋ふる詩綴らむと インクに浸れるペン先なるかも
平成二十七年九月十九日
18
青空はブルーブラック 三日月は死...
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乙女子は 己が汚れを 黒き血のダリヤにも見て 安堵の息吐く
平成二十七年九月十七日
13
血のやうに黒いダリヤを 凝視して...
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楊枝刺し 片眼瞑りて 根元まで 横筋交ひの唇に 煙草吸ふ
平成二十七年九月十六日
12
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戻りたる我が家は 書の逃げしまま 垣の根に 靴棄てられてあり
平成二十七年九月十三日
18
洪水被害、お見舞い申し上げます...
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心籠め 独り毒茸生やしをる森の枯木に 秋の陽沈む
平成二十七年九月十二日
13
森中の枯れ木は ひとり芽を吹かず...
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啄木鳥の敲き止まざる邪な音の 我が胸の森に響けり
平成二十七年九月九日
21
わが胸に邪悪の森あり 時折に 啄...
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地の虫の我は 出口を塞がるれば 精神的に窒息しけり
平成二十七年九月八日
15
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病的に黄の月 吊るす蛇口より 堪らぬ咽喉の渇き癒せり
平成二十七年九月七日
11
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呉と蜀を別つ岳陽 ゆっくりと陽の落ち 楼の帳戦がず
平成二十七年九月六日
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洞庭の東 江水の西 簾旌 動か...
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岩山の猿の群れは 掌に盛りたる玉を貪り食らふ
平成二十七年九月一日
11
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獄窓の外には 黒き真夜中の空 垂直に聳え立つめり
平成二十七年八月三十一日
12
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果てしなく 放物線を描きつつ 時空のうちを 意識落ちゆく
平成二十七年八月二十九日
19
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小葵のごとく 傷痕汚しけり 肌を蛇の這ひ回るがに
平成二十七年八月二十七日
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久し振りに、老人の妄想短歌(其...
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羌笛に混じりて 夜の水面にぞ 菱摘む女らの唄泛かびける
平成二十七年八月二十四日
17
・・・・・ 重湖疊巘 清嘉なり...
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君山に向かふに上る岳陽楼 霖に暫し首途や延ばさむ
平成二十七年八月二十一日
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荒に投ぜられて 万死 鬢毛班なる...
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雨催ひ 雲去りがたく 見え隠れしつつ 無数の帆寄せ来たり
平成二十七年八月二十日
14
江北の秋陰 一半開き 暁雲 雨...
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庭の樹を吹く西風に 興遣りし日々憶ふとも 秋忍び寄る
平成二十七年八月十九日
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琪樹の西風 枕簟の秋 楚雲湘水...
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