恣翁さん
のうた一覧
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正月の凧のごとくに 両袖を拡げて 竿に泳ぐTシャツ
平成三十年九月十二日
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行燈に 朧に点る秋草に 撫子活けて 花器にしをらし
平成三十年九月十一日
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秋風に 打ち遣られぬる灯籠の ゆらゆらと 尾を靡かせて在り
平成三十年九月七日
14
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通り雨に 耳傾けつ石置くに 秋の日 いつか暮れにけるらむ
平成三十年九月一日
17
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夕されば 一日を惜しむ蜩も 秋の闌けなば 鳴き弱りてむ
平成三十年八月二十三日
16
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椽に続く障子の破れに 囁ける風の音寂く 秋は来にけり
平成三十年八月二十日
21
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朝顔の 伸びたる蔓を 涼風の吹きて 単の襟に染みけり
平成三十年八月十四日
20
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芒生ふる庭に 夜露の降りたれば 下駄の音こそ 偸まれにけれ
平成三十年八月十二日
17
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この夏を忘れかぬれや 児ら上ぐる 未練の花火 秋蛍なめり
平成三十年八月十一日
23
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油蝉 炒らるがに鳴き 日覆ひの外まで 声ぞ迫りて来なる
平成三十年八月三日
15
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物寂ぶる 北向きの部屋の窓の下 断腸花にし 主偲はゆ
平成三十年八月二日
20
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玻璃窓に見ゆる 凋める叢菊に 息吐かせたく 驟雨だに来な
平成三十年七月二十一日
20
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不機嫌な犬 徒らに狂ほしく 隣の庭に 月に吠ゆらむ
平成三十年七月十一日
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隧道の天井濡らす雫だに 首に垂るれば 肌粟立ちぬ
平成三十年七月一日
17
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蜘蛛の網の 一面に架かる 地下室の倉庫に積まれし ビールのケース
平成三十年六月二十四日
13
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黴臭き 虫喰ひだらけの古写本の 紙の匂ひも 懐かしきかな
平成三十年六月十九日
19
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被災地の天穹 未だ明ければ 虚の 白き裏を思はす
平成三十年五月八日
15
立夏に、福島原発の被災地を詠ん...
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熱き湯に 苦行のごとく身を浸し 息潜めつつ 顔顰めたり
平成三十年五月一日
17
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摘みてけむ蓮華の束の 陽炎に 置かれて 幽かに揺るる道祖神
平成三十年四月十六日
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海霧の中に 目覚めしお日さまは 陸地を目指し 黄金に輝く
平成三十年四月十一日
13
ご心配をいただいた某歌人さんに...
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