新田瑛さん
のうた一覧
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15番乗り場の列でバスを待つ 本当はどこに行きたいんだっけ
平成二十二年十月二十八日
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南北に延びる線路をゆく汽車は終着すべき駅を探しに
平成二十二年十月二十九日
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サイダーの瓶を揺すればかけらかけらきれいな骨の鳴る音がした
平成二十二年十月二十九日
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平穏に生きたいのですこころから まちはみどりの埃積もらせ
平成二十二年十月三十日
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題詠blog2010投稿作品より
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書架を見上げながら歩けば図書館の一部となって過ごすひととき
平成二十二年十月三十一日
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題詠blog2010投稿作品より
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先月のカレンダーから液体が染み出してくるので剥がせない
平成二十二年十一月一日
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題詠blog2010投稿作品より
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吐き出した声の重みを示すため秤に乗ってみようじゃないか
平成二十二年十一月二日
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題詠blog2010投稿作品より
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首筋のクロムメッキが擦り減って少し地金が見えていますよ
平成二十二年十一月三日
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題詠blog2010投稿作品より
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グラスだかタンブラーだか知らないが俺に言わせりゃコップだコップ
平成二十二年十一月十三日
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題詠blog2010投稿作品より...
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あらわれるものはのこらずやっつけるたたかいのきずあとがきえない
平成二十二年十一月十三日
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題詠blog2010投稿作品より
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森に逃げ込んでもすぐにわかりますオカリナの音を訪ねてゆけば
平成二十二年十二月二日
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連作『平面世界』より
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有限の果ては素数の不確かさまた確かさに守られており
平成二十二年十二月三日
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連作『平面世界』より
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滑らかで硬い二枚の平面は離れぬように強く吸い合う
平成二十二年十二月八日
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連作『平面世界』より
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いつまでも飛び立つことを許されず天井裏に一面の星
平成二十二年十二月五日
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連作『平面世界』より
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とりたてて交わす言葉の要らなさを噛み締め合って過ごす休日
平成二十二年十二月六日
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連作『平面世界』より
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現実が夢を攫ってゆくときの苦しくなさを我慢できない
平成二十二年十二月七日
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連作『平面世界』より
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僕たちは擬人化された街の中で暗喩のように息をしている
平成二十二年十二月十三日
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連作『平面世界』より
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僕はまだヤミの途中に迷いいてゲル状のものを踏みつけている
平成二十二年十二月二十四日
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連作『平面世界』より
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街中に残されている足跡に君のひとつを見つけたようで
平成二十二年十二月二十五日
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連作『平面世界』より
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働いてはじめての冬寒冷地手当で買った赤い手袋
平成二十三年十一月八日
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題詠blog2011投稿作品
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