山桃さん
のうた一覧
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青空を記憶できないわたくしにいま垂らさるる蜘蛛のしをり糸
平成二十三年十月六日
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絶命のカナリア踏めばまぼろしの坑道くらくよみゆく歌か
平成二十三年十月六日
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金糸雀わたくし雨の傘させば斜め上ゆく飛行機の影
平成二十三年十月六日
3
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雁渡し羽ばたく北風こころあれ父母にかへしてよ横田めぐみを
平成二十三年十月五日
9
雁渡しとは初秋の頃に吹く北風。大...
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とどまれぬものとしおもへ秋の実に逆しまに吹く風の道しるべ
平成二十三年十月三日
11
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虫鳴いて筆おく秋の夜長かなどのドア開けていづるこの部屋
平成二十三年十月三日
7
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秋風や昨日わかるる虫のこゑ今日はろばろと群竹を吹く
平成二十三年十月三日
9
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毀たるるものをとどむるひそやかな番匠はあれな人の心に
平成二十三年十月二日
4
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うたよまぬ夕べもありて楽しかるただ一心に栗の皮むく
平成二十三年十月一日
13
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まだ秋はわがものならぬにぎはいのとほくのぞめる紅葉坂道
平成二十三年九月三十日
11
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くるほしき山の緑ややうやうにしづ影さして夏ねむるらし
平成二十三年九月三十日
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風よんでながるる蜘蛛の糸すじのうねりの見えて朝うたにあふ
平成二十三年九月二十九日
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うしなひし人はいづこにさがすべき面影あはき雲を追ふのみ
平成二十三年九月二十八日
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なきひとのおもひでさへや告げなくに旅立つ君を愛しとおもふ
平成二十三年九月二十八日
7
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橋上にことばあふれておもはざる人にゆきあふ秋のやまざと
平成二十三年九月二十八日
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朝戸出に山越えの日の光あびすべてうべなふこがね国原
平成二十三年九月二十七日
9
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かなしみを歌ふにあらね胸さわぐ黒蝶吐けばさらにかなしも
平成二十三年九月二十七日
3
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絶望と希望のサンバ舞ひにけりこの道とほるものみなことごとく
平成二十三年九月二十七日
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花よりも希望の種のかそけさを灯して渡れ生々流転
平成二十三年九月二十七日
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落日にせかるる秋の足元で待宵草の種を手に受く
平成二十三年九月二十七日
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