北窓さん
のうた一覧
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ゆるさない。そうきめているこのさきもみずのにごってゆくにまかせて
令和三年五月十二日
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グラスからあふれ出ている「もう無理」はどこに消えるの消えてくれるの
令和二年十一月十四日
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言い訳の役に立つから抱えてるつらさですかと疑ぐりの自己
令和二年八月三日
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正解が欲しいのかさえ分からない墓にそなえる花を買つてる
令和二年六月七日
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ふと気づくあの日発した呪いこそ私を立たせ続けていると
令和二年五月十九日
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揺れ沈む私の好きは脆弱で情けないでしょ大人なのにさ
令和二年五月十七日
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もうちょっと強くなれるものだと思...
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屋根叩く雨の音を聞く休日にまたぞろ浮かぶ悲しみの痕
令和二年五月十六日
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降り止まぬ雨に流れて水底へ沈んでしまう土曜日の朝
令和二年四月十八日
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飼い慣らすこともできずに年を食う弱さ醜さ棄てて逃げたい
令和二年二月六日
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蝉の声降りしきる中墓参りもう三年いえまだ三年よ
令和元年八月七日
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わたくしの無価値をてらす春光くらむばかりで立ちつくしてる
平成三十一年四月十四日
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雨降るなバケツをあふれ出る水に溺れてしまう春の日の朝
平成三十一年三月十三日
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もしそこに私がいればできたこと考えている傲慢に唾
平成三十一年三月十二日
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私でない誰か供えた花束に心やわらぐ春は今ここ
平成三十一年三月七日
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進めないままここにいる気がしてる小雪ちらつく駅までの道
平成三十一年一月二十六日
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遅刻魔の花も持たずに墓参り苦笑いする冬の朝です
平成三十一年一月七日
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ざりざりと何かが今日も胸の奥削っていくので立ち上がれない
平成三十年十一月十二日
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一日で「悲しい」「怖い」「嫌悪する」こころぐるぐるつらい立冬
平成三十年十一月七日
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臆病で怠惰で卑怯エトセトラ役に立たない自己卑下ばかり
平成三十年十一月五日
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澄みきった青空にさえ責められる気がするんだと投げやりに秋
平成三十年十月二十一日
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