継海さん
のうた一覧
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中継で流るる白き雲ありて窓を開ければ入り来る距離や
令和六年三月二十九日
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臘月や姿隠して何故に泣く雲に紛れて消え去るように
令和六年三月二十八日
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静寂を打ち消す月光黒猫が片眼開きて草木起こす
令和六年三月二十七日
4
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奥細き塀の間に間に現れし菜の花の色車窓より見る
令和六年三月二十四日
5
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恐竜の背に似た固き葉群より姿見せたる春チューリップ
令和六年三月二十一日
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チューリップ舞妓の如くおちょぼ口緑の袖を揃いて開く
令和六年三月十七日
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背負ってる重み気づかぬ長き日々氷塊溶けて角砂糖かな
令和六年三月十七日
5
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論されし白寿に近し人語る春の嵐も立ち止まり居て
令和六年三月十四日
5
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畝狭し両の手広げチューリップ春空見据え力強くて
令和六年三月十四日
6
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願わくば二段ベッドで笑ってた無邪気な君の声に触れたし
令和六年三月十三日
3
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目覚めれば時はいつでも今日であり明日の予定を今日も上書き
令和六年三月十一日
4
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「お父さん春生まれだね」医師が言う「そうです」だけど春など越える
令和六年三月八日
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日めくりの破り損ねた右隅にも一度数字重ねての春
令和六年三月七日
5
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いつか来る梅こぼれ日もあなたには陽だまりの中包まれていて
令和六年三月六日
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玉子焼き夜更けに作る君の未来寄り添う我が見えてて欲しい
令和六年三月六日
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杖突きて夜な夜な酒を買ひし人自販機撤去あれから何処へ
令和六年三月五日
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白雲が隠しておいた白鷺や今青空へ弥生の彼方
令和六年三月四日
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流し雛千代に流れて平安の菜の花咲きし小川に遊べ
令和六年三月三日
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卒業の歓喜の輪さえ入れずに一人門出る君の三年
令和六年三月三日
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初めての二人きりの夜君が言う弥生の部屋や母思い出す
令和六年三月一日
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