積 緋露雪さん
のうた一覧
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風花が舞ふ窓外の景色熔け行くダリの繪の如く内部を染めて
令和五年十一月二十七日
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初冬にてこの寒暖差體軀破壞すそれでも立てる精神あれば
令和五年十一月二十七日
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淨土の門探し倦ねて迷子へと待てよと思ひ此處が淨土や
令和五年三月三十一日
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浄土は彼の世にはなく此の世こそ浄...
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混迷の世で花鳥風月詠む餘裕ありや詠めるは生死の境運命の綾
令和五年三月三十一日
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この混迷の世で花鳥風月を詠む現実...
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シシュポスの永久の勞役する姿胸打つ悲哀誰も噛み締む
令和五年三月三十一日
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シシュポス神の永劫に課された労役...
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夢魔襲ひ夢の中にて諮られる自同律をば頗る不快
令和五年三月三十一日
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埴谷雄高の有名な「自同律の不快」...
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霞濃く人が現れ消えて行く未練殘した御靈の如く
令和五年四月一日
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濃霧のやうな霞の中では、存在は皆...
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霞む中白影の人何處へ行く彷徨ふ魂曖昧になるや
令和五年四月一日
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存在に怯えてそれは夢中のやう何處まで逃げても追ふは吾らし
令和五年四月二日
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夢中でよく追ひかけられるが、私を...
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獨りゐて鬱たる氣分抱へてはアルヴォ・ペルトの莊嚴な調べ聽く
令和五年四月二日
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音楽は魔法。
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春一番内なるものが蠕動すそれに喰はれて闇に溺れる
令和五年四月三日
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抑うつに吾が肉體堪へられずへばりて横になる外なければ
令和五年四月三日
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落下する意識横目に魂魄は昇るつもりが地に自繩自縛
令和五年四月四日
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たまゆらに現はれしものぶん毆りさうして吾は吾になるのか
令和五年四月五日
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嗤ふ吾唾棄すべきか迷ひつつそれ見て更に吾嗤ふ
令和五年四月五日
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あてどなく歩く幸せ幾ばくか蹈み迷ひてそれいとをかし
令和五年四月六日
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豹變すそんな力が殘りしか疑心暗鬼が生む愛憎の涯
令和五年四月七日
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殘り香に再び火照る吾が情動思ひ思はれ愛が渦動す
令和五年四月七日
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雲早く驅ける空見て憤怒する己が己をば受け容れる不合理に
令和五年四月七日
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湧出す内部の泉こんこんと手差し伸べると何處へか消ゆ
令和五年四月十四日
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