積 緋露雪さん
のうた一覧
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山積みの本を背にして探究す人間存在それは何や
令和五年五月十七日
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人遊び歡聲起こるや樂しげにげに寂しきや獨り寢の吾
令和五年五月十五日
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夏冷えに軀壞して横になる熱に魘され夢魔に弄さる
令和五年五月十五日
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沈潛す意識深くの水底に吾溶けずにあればあれをや
令和五年五月十五日
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白い影吾幽靈と思しきが吾の影なりドッペルゲンゲル
令和五年五月十五日
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肉喰らひ生きるや吾は沒義道か知らず識らずに獸の臭ひす
令和五年五月十二日
1
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藻掻けぞよ吾など迷信信ずまじぶれ行く吾の振幅に醉ふ
令和五年五月十二日
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烟草呑む烟の行方いざ知らず漂ふ香り馥郁と滿つ
令和五年五月九日
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快晴の空の下にて影見つる己憎しや影の頭蹈む
令和五年五月九日
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初夏といへ朝晩冷えるまだ春殘滓生き延びたるや天仰ぎ見る
令和五年五月八日
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雨そぞろ泣くに泣けぬは吾なるかウロボロスの如く己喰ふは
令和五年五月七日
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夢遊病吾彷徨ふ眞夜中に百鬼夜行も行はれしか
令和五年五月六日
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潰滅す吾は廢人爲り果せ救ひは埴谷の死靈とドストエフスキイ
令和五年五月六日
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吾である吾當て嵌めるその箍の禁忌破りて吾潰滅す
令和五年五月六日
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朝寢する何かに追はれる夢見ては吾一太刀で其奴をぶつた斬る
令和五年五月六日
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假初めに此の世に涯があるならば水鏡てふ樣相してるらむか
令和五年四月二十九日
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春の夜月下の彷徨いとをかし孤獨の中で闇と遊べて
令和五年四月二十八日
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三日月の夜空見上げてまた思ふ時だに渦状のフラクタルなり
令和五年四月二十八日
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また巡りて三日月の夜空を見上げて...
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雨毎に春過ぎゆきて時思ふ何處を見ても闇の大渦
令和五年四月二十六日
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手探りで眞つ暗闇を歩ゐてるそれが未來への眞摯な姿勢
令和五年四月二十六日
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