笑能子さん
のうた一覧
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夏支度急ぐ世間を余所にして梅雨の行方はひとまず白紙
平成二十六年六月五日
1
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じりじりと寄り来る雨は何運ぶ涼やか気配でないのは確か
平成二十六年六月四日
3
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素麺も涼を欲しがる暑さかなせめてと浮かべる氷三倍
平成二十六年六月三日
4
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花は只為す事故に咲き誇る見栄外聞等計算せずに
平成二十六年六月二日
3
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寸刻み温度調整夜の底せめて出来得る抵抗として
平成二十六年六月一日
3
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逡巡と疲れを比べる夜の底フライパンかとツッコみながら
平成二十六年五月三十一日
3
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だらだらと背を伸ばしゆく水銀柱「水果召しませ」さり気に誘う
平成二十六年五月三十日
3
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行き戻る気温と湿度人々を翻弄しては只去りゆきて
平成二十六年五月二十九日
5
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訥々と緑を愛でる吾も居る虫を厭いて拂いし我も
平成二十六年五月二十八日
2
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向き合えば忙中閑あり日々の泡漠然迷路も単なる近所
平成二十六年五月二十八日
3
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本末を転倒させじの一歩なる人の想いを先ず愛でゆけば
平成二十六年五月二十六日
2
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じたばたと足掻く先にも道在りてその又先に何か段あり
平成二十六年五月二十五日
3
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淡々と報せの行間読んでいる己の中の不足は承知
平成二十六年五月二十四日
4
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足下を厭うばかりに天にのびいざ肝心の足場を無くし
平成二十六年五月二十三日
4
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浅葱を刻みし朝のその隙間気宇壮大な世間は動く
平成二十六年五月二十二日
3
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雨の音静かに人気呼び覚ます己の鼻を信じよと言い
平成二十六年五月二十一日
1
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泡沫はやはり黙って過ぎてゆく一歩留まる親切も無く
平成二十六年五月二十日
2
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手の中の箱庭世間を弄び風の匂いを愛でない君よ
平成二十六年五月十九日
3
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晴れ渡る空を見上げて一寝入り花も緑もただむせ薫る
平成二十六年五月十八日
6
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諸々に急がば回れと自答してたまに天井眺めて静か
平成二十六年五月十七日
2
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