ひめくりさん
のうた一覧
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三賀日過ぎてホトホト机上へのモノ積み始め日常の来る
令和三年一月五日
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新しき手帳の隅にまず記す郵便受けのダイヤル番号
令和三年一月四日
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切り餅に醤油仕立ての雑煮食む遠き丸餅白味噌の郷
令和三年一月三日
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手に軽き春慶塗りの重箱の老の卓にて華となりける
令和三年一月二日
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雪の間の日差しに背中押されてや人気まばらな氏神詣る
令和三年一月二日
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昼間より酒酌み交わす喜びの溢れて元日雪積もりゆく
令和三年一月一日
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年の瀬に降る牡丹雪ゆらと落ち忘れたきこと連れて消えゆく
令和二年十二月三十一日
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突として消えた列車の運休を皿を洗いし厨にて知る
令和二年十二月三十日
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私鉄より新幹線に乗り換えゆ待つ人の居る駅に向かわん
令和二年十二月三十日
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年の瀬に人身事故と聞けばふと否、振り払い改札を出る
令和二年十二月三十日
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頭上より人身事故の報のあり知らぬ顔みな落胆の色
令和二年十二月三十日
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乗るはずの電車の掲示突と消え知らぬ同士の顔見合わせる
令和二年十二月三十日
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自分へのご褒美などと聞こえよく安売りされる自己肯定感
令和二年十二月二十九日
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青々と香りよきかな稲藁の正月飾りに浮かぶ夏の田
令和二年十二月二十九日
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歯を立てて骨付き肉を頬張れば太古の遺伝子表れきたり
令和二年十二月二十九日
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土肌を叩き溶かして舐めて後鎮まる焔の窯変を生み
令和二年十二月二十七日
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日めくりの薄く衣の厚くなり来る年こそと腕まくりなす
令和二年十二月二十七日
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