久地宗吾さん
のうた一覧
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命日の続く日々また落ちつかん死する人みな常にやさしき
平成二十二年十一月九日
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なんて屋根!部屋の窓からいつも見る不安を煙とともに吹きつけ
平成二十二年三月二十七日
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スティーヴィー、寄せては返す波の間の木の葉のようでどこから来たか
平成二十二年三月八日
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よのなかはえたいのしれぬ屯でないひとりのおんなをおもうよに
平成二十二年三月八日
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朝がつらい?そりゃそうさもうはればれとした目覚めなど二度とこないさ
平成二十二年三月二日
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腕時計、ライター、手帳、眼鏡、ペン、ひとりの今日はものとたわむる
平成二十二年三月二日
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根津でしたか椅子がふたつかみっつだけ行きましたかあの妙な喫茶店
平成二十二年三月二日
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この日かよ俺の待ってた記念日はろくでもないしすぐに忘れる
平成二十二年二月二十五日
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胸にだくギターの弦が弾けきれ心臓をおすふあんという音
平成二十二年二月二十五日
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三叉路が俺の行きさき惑わせるあゆみとめはく煙は空へ
平成二十二年二月二十五日
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俺が朝味噌溶いてるとおわんがない隣の家の子わめいて泣いた
平成二十二年二月二十五日
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待ちなさい人ひとりおらぬ交差点犬はただ吠えているのだ
平成二十二年二月二十五日
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春のそら夕ぞらだけは季節ちがい引き寄せ閉じるコートの胸もと
平成二十二年二月二十四日
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君がいたちいさな町に吹く風は「ゆうすず」と呼ばれ親しまれる
平成二十二年二月二十四日
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雨のこの日に忘れるな重い靴憂鬱気どり閉じていた傘
平成二十二年二月二十四日
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降る雨に濡れ陽に乾く永続を唯知れば今泉の下へ
平成二十二年二月八日
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産まれきた赤子のちいさくやわい耳さなぎを潰す音に聞きいる
平成二十二年二月五日
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十代の僕に待ってたふしあわせ味わい尽くしてなおも忘るな
平成二十二年二月五日
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日の刻み時計の刻み身の刻み暦の上の立春はすぐ
平成二十二年二月五日
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降りやんでちょうどよすぎる雪の日に特別な明日来やしないはず
平成二十二年二月二日
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