卓さん
のうた一覧
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寒梅を 見つめしあなたは息をつくどうせ散るなら花より早くと
令和二年十一月六日
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また来ると 契りを信じ紅落とす窓の光に苦界忘れし
令和二年十一月三日
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打ち明けし 君の言葉に返事せず風の便りにまだ一人だと聞き
令和二年十一月三日
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庭先の さえずる小鳥に確かめしあなたの代わりに来ると思わば
令和二年十月三十日
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鼻歌を 歌いし君は小鳥見るさぞや今は優しき母に
令和二年十月二十七日
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どれほどに 熱く語りし我思い何故にあなたは遠く見つめし
令和二年十月二十七日
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秋風に 揺れし風鈴寂し気にしまえばあなたも来ぬと思いて
令和二年十月二十六日
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何故に 夕子と名付けし人の意は夜に開くと知りつつ故か
令和二年十月二十三日
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盃を 勧めしあなたの目のかげり唇つけしも別れの兆し
令和二年十月二十二日
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移り気な あなたを憎しと鏡見る落つる涙にそも泣きぼくろ
令和二年十月二十一日
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消えにしと 思いて残る肩の雪涙を乗せて流す笹舟
令和二年十月二十日
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暮らしより 己が涙の行く末はあなたを想う月待ちの宵
令和二年十月十八日
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雨だれの おとの音聞きて便り読むはやく落つるは雫か我か
令和二年十月十七日
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女郎花 白みし空に露ひとつ教えし間もなしそも明鳥
令和二年十月十五日
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化粧箱 隅に追いやり窓を見るこの眩しさは光か君か
令和二年十月十四日
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斬る事を 剣の極みと思いつつ刀に映る我が顔醜くし
令和二年十月十三日
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野の花も 毎年咲きしに君が花二度とは咲かぬ花瓶見つめし
令和二年十月十二日
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ほつれ髪 手鏡持ちてととのえる 夕霧むせびてあなたを睨む
令和二年十月十二日
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目を伏せて 最後の一刀振り絞る長き残心消えゆく気配
令和二年十月十日
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見せられぬ 古い日記を紐解けば栞のような長い髪の毛
令和二年十月十日
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