笑能子さん
のうた一覧
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万象の手間を省いたその裏でバケツリレーが淡々進み
平成二十六年四月二十二日
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今更の春眠夜毎訪れて只容赦無く暇を奪う
平成二十六年四月二十一日
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日々の泡重なり固まりゃそれなりのとりつく島になるとは思い
平成二十六年四月二十日
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往く人も来る人も又娑婆の中空の下では等しく往来
平成二十六年四月十九日
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淡々と凛と背筋で詠う人憧れ静かに雑念を研ぐ
平成二十六年四月十八日
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城の塔煉瓦脆けりゃ倒れ行く裸の王様逃がさぬままに
平成二十六年四月十七日
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掌の中に総てをおさめては零れはないか後々迷う
平成二十六年四月十六日
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春寒に戸惑いつつも行く花に思いを馳せて静かに一歩
平成二十六年四月十五日
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人々がどうあってでも桜たち緩やかに咲く速やかに散る
平成二十六年四月十四日
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そして尚黙々思案の夜は明けて鞄を持つか行方は知らず
平成二十六年四月十三日
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玉葱茶二杯を乾して喉湿しさてと思案のまた夜が明けて
平成二十六年四月十二日
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差し引きを繰り返しつつ遺るのは肝心要か根深き業か
平成二十六年四月十一日
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バタバタと重なりゆくは機縁かな都合合わせも又愉しみと
平成二十六年四月十日
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カリカリと時の隙間を齧りつつ爪先伸ばせる余白を探す
平成二十六年四月九日
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はらはらと桜散り行くその道を進む人あり帰る人あり
平成二十六年四月八日
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重箱の隅の汚れを示しつつ洗いはしない洗えはしない
平成二十六年四月七日
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糾弾と罵声綯交ぜその様を鏡で視ないその危うさよ
平成二十六年四月六日
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じりじりと零れ落ち行く時の砂掬わぬ人も集める人も
平成二十六年四月五日
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いそいそと手業研がずに土を練る芯なき故のその軟らかさ
平成二十六年四月四日
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伝うべき言葉のありかを見失い堂々巡りがまた一くさり
平成二十六年四月三日
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