笑能子さん
のうた一覧
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蚊蜻蛉もただそれなりの意地を持ち飛び行く先の何かを信じ
平成二十六年九月十一日
3
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昔日の光頼りに躍る人その足取りに未来響かず
平成二十六年九月十日
2
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足して引き残った幸を糧にして一歩進めりゃそれで上等
平成二十六年九月九日
3
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隙間みて小銭を拾うその巨漢その眼の先に未来はありや
平成二十六年九月八日
2
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人の背に貼り付く言葉様々に干渉し合い又意味を生む
平成二十六年九月七日
4
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ままならぬ空の行方を見遣りつつ非情に進む暦を数え
平成二十六年九月六日
4
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この空を非情とするは誰の業詰まらぬ傍杖食らわすでない
平成二十六年九月五日
2
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それぞれの道理折衷手探りで明日の風は何方が招く
平成二十六年九月四日
2
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一筋の道は確かにあるけれど未だ悟れず時には揺れて
平成二十六年九月三日
3
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限りある一秒一秒噛み締めて可能の中の升目を探す
平成二十六年九月二日
5
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また一枚暦が進んでいくけれど世間の歩みは果たして如何
平成二十六年九月一日
3
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やっとこさ暦と生身がシンクロしそれでもずれて調子が狂う
平成二十六年八月三十一日
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それぞれの百と少しを遣り切れば何時でも転ぶ何処でも転ぶ
平成二十六年八月三十日
2
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まだ抜けぬ夏の諸々始末して何時かは望む放埓安眠
平成二十六年八月二十九日
2
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炊飯器仕掛け夜明けを暫し待つ近き明日をしっかと睨み
平成二十六年八月二十八日
5
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娑婆疲れそれも一つの幸いで他人が居るから増減もあり
平成二十六年八月二十七日
3
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居座りはとくとお止めと言い出せず諦め顔で雲を見送る
平成二十六年八月二十六日
2
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土砂降りが去りゆく先に何がある持ち去るものさえただ不確定
平成二十六年八月二十五日
2
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そろそろと日頃に潜む諸行無常愛用品が何時しか消えて
平成二十六年八月二十四日
2
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そろそろと路地店畳む気配あり往く夏来る秋境はありや
平成二十六年八月二十三日
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