山本克夫さん
のうた一覧
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パラダイス座の跡地から飛び立つ前世は映写技師だった鳩
平成二十一年五月十四日
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週末に飲んだビール缶せいぜんと並べてはそれなりに美しいオブジェ
平成二十一年五月十三日
3
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ダイソンが強力に掃除する昼下がりに君のかけらも吸い上げられた
平成二十一年五月十三日
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とつぜんの雨。しかたなく買うビニール傘。とかも大切にしています
平成二十一年五月十三日
3
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勢いは徐々にましてゆく雨の中にぬぐっても仕方ない涙
平成二十一年五月十二日
8
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輪郭のうすれたあなたの顔に雨はつめたい嘘をつかせる
平成二十一年五月十二日
6
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なにも知らないふりをしてゆっくりと伸びをする夕暮れの猫
平成二十一年五月十一日
5
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あやふやなものを右クリックしてなにかわかるまで保存する
平成二十一年五月十一日
1
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真夜中のあなたが赤い警報機ふれないでおく朝がくるまで
平成二十一年五月十一日
1
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あなたはもう静寂の砂丘あけがたに風紋のことばをのこす
平成二十一年五月十日
3
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とても大きな決意のもとに昔々ゴンドワナ大陸は別れた
平成二十一年五月十日
6
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それは月の夜の悲劇でも明日の朝刊には載らない出来事
平成二十一年五月十日
3
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約束は永遠に叶えられないライオンが年老いた飼育係を噛み殺す
平成二十一年五月九日
2
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何千年くり返しても終わらない暗闇を灯してまわる言葉のひかり
平成二十一年五月九日
3
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それは諦めていた何年も嵐のなかを彷徨った郵便船が届けた手紙
平成二十一年五月九日
2
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近づこうとしても逃げてゆく宙に上がった君の領域は遥か彼方だ
平成二十一年五月九日
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ともすれば右手には剣、左手には盾をもち。電車で向かう会社
平成二十一年五月八日
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とどかない高台をみあげるような場所に植物園を建てて暮らす
平成二十一年五月八日
2
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きらきらと君のかけらが落ちているので一つずつひろっておいた
平成二十一年五月八日
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何れひまわりとして花を咲かす予定の今はうつむいた泣き顔
平成二十一年五月七日
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