山本克夫さん
のうた一覧
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つまり僕は必要のない時にたたまれる雨傘だったと言うこと
平成二十一年五月三十一日
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蹴り上げても届かない青空に向かって飛ばすブランコから靴
平成二十一年五月三十一日
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雨雲の向こう側にあるのだろうか昨日無くしちまったひかり
平成二十一年五月三十一日
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いずれ涙がそらにのぼれば世界中平等にふりそそぐ酸性雨
平成二十一年五月三十日
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雨降りに片方の靴が落ちているだけでなんか寂しいんだよ
平成二十一年五月三十日
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炭酸の抜けかけたコーラにストローさしてずっと飲んでる
平成二十一年五月三十日
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塀の上の黒猫がどうしても知りたいことを教えてくれない
平成二十一年五月三十日
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我々の無くしたひかりは深海のアンコウの光になりました
平成二十一年五月三十日
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どこまでも真夏のプール息継ぎをわすれるくらい泳ぎつづけた
平成二十一年五月二十九日
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梅雨みたいなひと泣きながらやって来て 誰も慰めてくれない
平成二十一年五月二十九日
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これはポロシャツですがクローゼットから取り出せばあきらかな夏
平成二十一年五月二十九日
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この夏の準備をはじめればあたらしいゴーグルに反射する青
平成二十一年五月二十八日
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子守唄もわすれました眠らない夜のこどもにわたす委任状
平成二十一年五月二十八日
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もし水棲の人間になったとしたらナマコにも負けちゃうよ わたし
平成二十一年五月二十八日
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虹の設定をしておきました明後日東北東の空のかなたに
平成二十一年五月二十七日
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いま、弾き方をわすれたピアニスト鈍色の鍵盤におとす涙
平成二十一年五月二十七日
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ひかりの楽譜散らばっています無くなる前にみんな拾って
平成二十一年五月二十七日
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冷え切った言い訳なので炊きたてのご飯にかけて食べてみる
平成二十一年五月二十六日
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すきあらば盗んだバイクで走り出す秋がくるまで逃げおおせたい
平成二十一年五月二十六日
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地下核実験やりたければやればいい何れ地底帝国の反撃がある
平成二十一年五月二十六日
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