山本克夫さん
のうた一覧
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アンディウォーホルみたいな街がよいねビーグルの仔犬をつれて
平成二十一年十二月二十五日
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かるくコートはおり宇多田ヒカルなんて歌いながら冬街をゆく
平成二十一年十二月二十五日
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白い森の奥でうけとるひとのない紙を吐き出し続けるFAX
平成二十一年十二月二十四日
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星空に近付こうとしてまちがえた星座の名を徐々におぼえる
平成二十一年十二月二十四日
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もう幻想はおやめなさい 病室のしろいベッドのしろい説得
平成二十一年十二月二十四日
1
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届かない空のことを考えて両の手をコートのポケットに入れる
平成二十一年十二月二十四日
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じゃがいもを剥き終えて人参を刻んだら玉葱に取りかかる
平成二十一年十二月二十四日
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かなしみも感じることのないような余白のなかにまぎれこむ
平成二十一年十二月二十二日
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ありふれた西友のまえにみんなサンタの格好をしてにぎやか
平成二十一年十二月二十二日
1
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完璧な鳩が羽ばたいていればそのまま見守ってあげてください
平成二十一年十二月二十一日
3
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すんなりと生きてきたわけではない冬の重たいコートに袖を通す
平成二十一年十二月二十一日
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とりたててみれんもない自叙伝をBOOKOFFまで売りにゆく
平成二十一年十二月二十一日
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産院の待合室でまたひとつ天使がはじまりの鐘をならした
平成二十一年十二月二十日
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何気なくとっておいたケータイに次々と過去からの着信音
平成二十一年十二月二十日
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朝焼けは手を差し延べてくれるのでしょうひかりやさしい
平成二十一年十二月二十日
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帰り道の地下鉄の階段をのぼる四角いそらが居場所だった
平成二十一年十二月二十日
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玩具のレーザーガンもって公園に集まれば僕ら地球防衛軍
平成二十一年十二月二十日
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世界の屋上で鳩の言葉のわかる老人となって平和をかたる
平成二十一年十二月十九日
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日常からの帰り道は竹林に分け入って史上最強の竹刀を作る
平成二十一年十二月十九日
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カリウムの元素記号が判らない空のティッシュの箱をたたむ
平成二十一年十二月十九日
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