艸介さん
のうた一覧
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喉の裏に張り付くような焦りから 逃げて今宵も月を睨まむ
令和二年十月五日
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夕間暮れ 陰の落ちたる道端に 幽けく立ちし彼岸花かな
令和二年十月二日
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暗闇に浮かぶあの赤は、肝が冷える
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葉月には日陰で溶けし家猫が 陽浴び丸まる長月の頃
令和二年九月三十日
12
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風寒く 釣瓶落としのこの頃は 歩き出ればすぐに夕闇
令和二年九月三十日
5
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地図を見て 立つ地の名を見て 山を見て さても斯く名は此の通りやと
令和二年九月二十一日
4
外輪山を見て「箱根」という名付け...
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菩提寺の鐘の響ける西空を 淡く朱に染む秋の夕暮れ
令和二年九月二十一日
11
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颱風の去りし川面に静かなる 輪を浮かべつつ行く秋茜
令和二年九月十四日
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聳え立つ峰より高き入道に 畏怖さえ覚え時を忘れる
令和二年九月十一日
9
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変わりゆく星を憂いて泣く人の 声掻き消して喇叭が響く
令和二年九月九日
7
天使がラッパを吹いている
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ちからなく吹き飛んでゆくポリ袋 わが事の様で溜息を吐く
令和二年九月八日
5
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震災の記録伝える番組に 巨大台風報ずるテロップ
令和二年九月六日
5
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空は秋 吹く風も秋 虫の音も されど陽射しと気温は真夏日
令和二年九月四日
4
移行期間とかじゃなく、混在してい...
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人に聞きし道を歩みて迷ひけり 傘も忘れて夕立に泣く
令和二年九月三日
11
泣きッ面に蜂
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たちくらむ 頭を振りつ歩を進む 医者につくまであと何里やと
令和二年九月三日
5
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涼しさによろこび勇み居を出づも 冷菓を買いてすぐに戻りき
令和二年九月一日
5
涼しいとはいえ歩けば暑い
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雨と陽と雷と雲、星空と 弔問忙しき夏の往生
令和二年八月三十一日
5
夏の天気が一斉に弔問に来た8月3...
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うつくしきものの溢るる巷にて きたなきを探す性ぞかなしき
令和二年八月三十一日
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挿げ替えてまた入れ替わり立ち替わる然して何も変わる事無く
令和二年八月二十八日
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煌々と光る画面に飛んで入る 迷羽虫を押し潰すとき
令和二年八月二十八日
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この三月 伸びに伸びたる叢を 刈る鋸の音に夏は暮れゆく
令和二年八月二十八日
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