四季野 遊さん
のうた一覧
(カテゴリー:恋愛 並び替え:新着順)
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惜しまれて散る行く花のゆかしけれ春に遅れし我が恋花は
平成二十一年六月十四日
2
夕立に雷神おわす西の空
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独り見る明日もその後も独り見る君の愛したはずの鉄線
平成二十一年六月十一日
4
鉄線の堅き名前ぞ白もあり
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一錠の薬に眠り守られて明日を恐れて夜に怯えて
平成二十一年六月十一日
2
木洩れ陽は紫の朝初夏の色
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かねてより聞き及びしの終に行く道にも供に誘ぎてぞと
平成二十一年六月十一日
1
譲り葉の風に散り行く季節かな
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学校という前線の負傷者に家庭という名の祖国はありや
平成二十一年六月四日
6
夕暮れの校庭照らす小向日葵
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嫉妬ゆえの意固地な問いを聞き流し 可愛いと答う意地悪な人
平成二十一年五月二十九日
0
ああせめて嫌いになりたい夏の君
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否定して下さい無理な質問は沈黙はハイと聞こえてしまう
平成二十一年五月二十九日
1
肩越しの石楠花はまだ残りけり
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それぞれの家に帰ればまた違う役目演じる幸か不幸か
平成二十一年五月二十九日
2
流れ星夏を迎えにみずがめ座
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同じ趣味 何もかもみな 気が合って それでも 同じ 家に 帰れず
平成二十一年五月二十九日
1
夕立に傘も貸せない後ろ指
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君好きなツナのサンドを研究し媚薬の代わりならぬものかな
平成二十一年五月二十八日
2
春蝉の声に惹かれて夜の道
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こころねはいづこぞみんな混ぜ返しツナのサンドに会話は尽きぬ
平成二十一年五月二十八日
0
いつの間に風止みました五月末
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うたた寝のうつろな君の指先を齧ってやりたいツナときゅうりと
平成二十一年五月二十八日
0
露地物のきゅうりの旬は梅雨の後 ...
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疲れてか舟こぐ君を前にしてツナのサンドの耳をかじりぬ
平成二十一年五月二十八日
0
春眠は少し遅れて訪れし
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父の呼かうつろな下で母の名は美し時を父に残しぬ
平成二十一年五月十六日
3
早既に10年忌です皐月雨
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父上は今チャン付けで呼ばれ居て今は人格別のものぞと
平成二十一年五月十六日
2
病して窓のアカシヤニセアカシヤ
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お父様お父様とて悲しけれ記憶は遠くいつかの五月
平成二十一年五月十六日
1
五月とていつの五月ぞ深柳
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石楠花の紅の枝道に伸び行く手を阻み初夏の挨拶
平成二十一年五月十二日
2
石楠花の赤々赤の小道かな
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人生は順番ですと微笑みて手足を擦る初老の息子
平成二十一年五月十二日
2
魂の道案内か綿毛飛ぶ
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言の葉は力を削ぐも与うるも自在の不思議また恐ろしき
平成二十一年五月十二日
2
言の葉よ繁りて繁れ初夏の宵
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ひとは皆ものにて潤うものならぬ続く言の葉絞る優しさ
平成二十一年五月十二日
3
言の葉は繁れぬ春の別離かな
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