銀さん
のうた一覧
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月のない中央分離帯だれのものでもないヘッドフォンは刺さりて
平成三十年一月六日
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月はゆくはるか眼前あのビルも職場も飛び越えて白
平成三十年一月六日
7
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月明かり注ぐ五叉路の真ん中で「どこへもゆける」音はかえらぬ
平成二十九年十二月三十一日
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ないものを感じることもないほどにミックスジュース胸に抱けり
平成二十九年十二月二十四日
1
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雪原を踏み荒らすならこの胸の焦りに靴跡残していけよ
平成二十九年十二月二十一日
7
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意識する生命体であることは無数の無意識の結び合うまま
平成二十九年十二月二十一日
4
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病むたびに試すようで試されているこの身の意思あるなにかを感ず
平成二十九年十二月二十一日
7
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流れだす音から愛が駆けてきて呼吸困難にしてくれる好き
平成二十九年十二月二十一日
5
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このゆびで確かめながら結びたるはじめまして冬の大三角
平成二十九年十二月二十一日
8
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どこまでも善良な野菜ジュースなら傷つけたい傷つけられたい
平成二十九年十二月十九日
3
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宇宙からこの露天風呂が見えますか一緒に漂流物ごっこしましょう
平成二十九年十二月十九日
5
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古のガラス小瓶と見紛えし母に活けたいマーガレットは
平成二十九年十二月十九日
5
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湯の側で生き湯の側で死ぬために綿帽子吾の乳房へ泊る
平成二十九年十二月十九日
3
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帰りたいゼムクリップは故郷の時雄の腕を思い出してる
平成二十九年十二月十五日
4
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寄る辺なき鴉は集えささやかに行き交う電気信号を舐めて
平成二十九年十二月九日
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われは何 襦袢の抜け殻解くたび黒のタイツは われ われは何者
平成二十九年十二月九日
3
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糖衣型暴力装置生物を略してにんげんテストに出ます
平成二十九年十二月九日
2
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明け方の空少しずつわたしから大気に還るわたしの白さ
平成二十九年十二月六日
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17時退勤空に打刻して鴉は世界を掌握したり
平成二十九年十一月二十三日
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求むべき解もない朝透明の実を結びあうはなみずき立つ
平成二十九年十一月二十三日
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