山本克夫さん
のうた一覧
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だらだらと生きているうち哀しみの卵がまたひとつ街にうまれた
平成二十一年四月二十一日
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どうしても聞きたいことがありましてLondonEyeで空に近づく
平成二十一年四月二十五日
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夜明け前腹をすかした序二段がちゃんこ抱えて両国方面に逃走
平成二十一年四月二十五日
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昼。公園の噴水。水鉄砲、二丁拳銃。水あそびする。子どもみたいな
平成二十一年四月二十五日
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これは君からの着信ランプを光らせるための僕の大切な充電器
平成二十一年四月二十七日
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もう少し待って下さい一縷の望み叶う時がくれば肩甲骨は翼にかわる
平成二十一年四月二十九日
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その程度の近い未来だとしても明日ここにいる確信は持てない 君が
平成二十一年四月三十日
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走行中突然開きはしないか電車のドアに押し付けられ気が気ではない
平成二十一年四月三十日
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這い上がれない谷底につくる虚構の足元は暗く流れる渋谷川
平成二十一年五月一日
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冷たく降る雨は似合わないよパプアニューギニア大使館の前で
平成二十一年五月七日
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近づこうとしても逃げてゆく宙に上がった君の領域は遥か彼方だ
平成二十一年五月九日
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ふつう三分で終わることに三十分かける丁寧に微笑みながら
平成二十一年五月十七日
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わたし霧吹きを忘れてしまったからいまにも萎れそうなスミレ
平成二十一年五月二十二日
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夕焼けの電動アシスト機能付き自転車に跨がれば三倍のアシスト量
平成二十一年五月二十三日
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誘蛾灯きらきらと輝いていっそう闇は深まるコンビニの外
平成二十一年五月二十四日
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コンビニと丸まって踊れば深夜いずれ僕は逃げられるだろう
平成二十一年五月二十四日
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曇り空が好きとうつむき加減のきみにあげる琉球アサガオ
平成二十一年五月二十五日
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梅雨みたいなひと泣きながらやって来て 誰も慰めてくれない
平成二十一年五月二十九日
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炭酸の抜けかけたコーラにストローさしてずっと飲んでる
平成二十一年五月三十日
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雨雲の向こう側にあるのだろうか昨日無くしちまったひかり
平成二十一年五月三十一日
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