煩悩さん
のうた一覧
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海軍の撃墜王が未確認飛行物体にコンタクトを取る
令和元年七月二十六日
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ふたたび活躍することはないだろう月面車を磨くママレモン
令和元年八月六日
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もりふかくひとみをとじるミミズクはあれはたくさんさよならしたのよ
令和元年八月十八日
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花束を背にくくりつけてください 誰か この明るい街の歩道で
令和元年八月二十一日
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透過するヘッドホンを海鳥がわたしのなかを生きようとする
平成二十九年十二月五日
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そびえたつ巨大なきみの手にたって高飛び込みをするぼくなのだ
平成二十九年十二月八日
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バス・ドラムでこころに雨が降るのならきみはアフリカへ赴け
平成二十九年十二月十二日
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虹の中の夢 夢の中の歌たちがプールサイドにある日曜日
平成二十九年十二月十六日
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幾冊かヘルマン・ヘッセを水路へ流し込む水けむるダスト・シュートとして
平成二十九年十二月二十三日
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天窓を月が通る夏にショートウルフをアッシュに決して染めるな
平成三十年一月七日
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手を振る世界遺産のあらゆる川を下りゆく葦の舟より
平成三十年一月十一日
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日本の鳥が絶滅してしまったらと仮定したとしてもぼくは困らない
平成三十年二月五日
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菜の花がキャンバスのなかから一羽となって春に舞い落ちる
平成三十年二月十二日
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森林に覆い隠されてしまった野ウサギにかぶさり雲になってしまうフクロウ
平成三十年二月十三日
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家康や織田信長や秀吉にもてあそばれるほととぎすの舌
平成三十年二月十四日
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真昼のエッフェル塔からばらまいた無限大の札束
平成三十年二月二十三日
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雨の鉄塔に住むわたしの目玉焼きを奪い去る横殴りの風
平成三十年三月三日
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ミルクプールに浮かびつつ赤に染まりつつあるぼくらは苺
平成三十年三月十一日
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「進撃の巨人」をぎらつくブックオフでひらくこわくなんてないやい
平成三十年三月十五日
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太陽系惑星から逃げ出した冥王星を砕けほうき星
平成三十年三月十八日
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