はづき生さん
のうた一覧
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このキーはどこまで続いているのだろうインターネット画面に向かう
平成二十一年五月十五日
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船を追ひ空斬る綱に繋がるるパラグライダー吾を浮かせり
平成二十一年五月十四日
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軋みながら凝と睨みつけたる空にキラークィーン降臨せり
平成二十一年五月十三日
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押入れの猫の瞳をみつめつつ猫に瞳をみつめられている
平成二十一年四月二十三日
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なにもないことなどないことあるはずもないなにもない虚無感もない
平成二十一年四月七日
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くらがりの中にひかった二つ瞳の感触がいまここにたしかに
平成二十一年四月三日
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つらいこと多すぎだぜ埋まらない穴にむかってたまには叫べ
平成二十一年四月一日
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その壁にからだを半分だけ潜りこませていたのは獏のひとびと
平成二十一年三月三十日
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朝斜めから水筆をひといきに一文字引くように夕暮れ
平成二十一年三月二十九日
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やはらかき胸を抱へて生きてゐるシャツをたたみつ料理をしつつ
平成二十一年三月二十四日
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たたきつけるように風が吹いているガラスも僕も震えています
平成二十一年三月二十三日
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真夜中のオフィス街にはコンビニの灯りがずっとひとりぼっちで
平成二十一年三月二十二日
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足音は散り散りになり消えてゆく地面に熱さだけを残して
平成二十一年三月二十一日
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青春のもう終はりといふ年頃にさざめきたるはあはれ雲雀鳥
平成二十一年三月二十日
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本日は三月十九日なれば明日は三月二十日になりぬ
平成二十一年三月十九日
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鉛弾まじりの肉を買いました食卓には載せきれないほど
平成二十一年三月十九日
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くちびるのはこび数秒にてなぞる三十一音かさねたる音
平成二十一年三月十八日
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韜晦をせし怪物をそのままに呑み込んでしまへ喰らふてしまへ
平成二十一年三月十六日
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氷山の真芯の芯まで我が物としたしこの夜って奴ぁ
平成二十一年三月十六日
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雪崩のように階段を呑み人波はホームを覆いつくしていった
平成二十一年三月十六日
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