KENさん
のうた一覧
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人影は 湯氣の衣を 羽織りけり 暮れる年の瀬 波來湯の小路
令和元年十二月三十日
12
夕暮れ時に立ち寄った飯坂温泉にて...
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ぬばたまの闇につぶされ あかねさす陽にみかぎられ されど生きてむ
令和元年十二月二十九日
10
とりあえず本業の方は仕事納め。 ...
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暮古月 燈りを探す 魂ひとつ 寒き靴の音 路に殘して
令和元年十二月二十八日
11
12月の生き霊
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亂れ舞ふ 冬の羽蟲を 髮に止め 花と僞る ひとよの宴
令和元年十二月二十八日
7
今夜は雪⛄ やっと降りました。 ...
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棘傷に にじむ血を見て ながらへる この身を思ふ むくろぎの尾根
令和元年十二月二十六日
12
無垢路岐山(むくろぎやま)その2...
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冬枯れに 心を染めて 冬枯れを 叩く雨音に ひとり濡れ行く
令和元年十二月二十六日
7
無垢路岐山(むくろぎやま672....
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冬の陽に 螢火の舞ふ 夢の如 蒼にちりぢり こぶしの冬芽
令和元年十二月二十五日
9
冬晴れの下 コブシの冬芽を見上げ...
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野うさぎの 耳奥いまだ 殘るらむ 絶えて久しき かの遠吠えよ
令和元年十二月二十五日
8
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その声は 夕影に落ち 澪の上 荒ぶ川辺に 迷ふ白鳥
令和元年十二月二十四日
5
阿武隈川 白鳥の飛来地にて。 ...
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さざんかの 夜雨に消ゆる 影追へば こころに散りて としよつむづき
令和元年十二月二十三日
8
年世積月
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狩人を 哀しく見詰む おほかみの まなこと思ふ 風奧の星
令和元年十二月二十一日
8
天狼星(シリウス)
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子らもまた 牙持つ神と なりにけむ 母噛み碎く 猪肝を食み
令和元年十二月二十日
7
いのち紡ぐため牙をむく
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まがつみと 悔いと落ち葉を かき亂し 山犬の群れ 月影を噛む
令和元年十二月十八日
10
冬の夜のまぼろし
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山犬の むくろのやうな 山の背に 月は昇りぬ ほむら色して
令和元年十二月十六日
13
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ちぎれゆく 雲縫ふ如く 燈りける 月も凍えむ 風の瀬の上
令和元年十二月十五日
9
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耐へぬきて 陽を待つ魂の 強さかな 野も狹の霜を 渡る百舌鳥の音
令和元年十二月十三日
11
放射冷却の朝
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月は冴え 冬の桔梗を 咲かせけり 胸痛むほど 雲なき空に
令和元年十二月十二日
13
つくよみ渡る冬空
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凛々と 哭くほど蒼き 中空に 白鳥ふたつ 十字のかたち
令和元年十二月九日
7
病む心癒せぬままに夜を明かし ...
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山犬の 影呼ぶやうに 軋みけり 時を哀しむ 風にはしばみ
令和元年十二月八日
11
はしばみ(榛 ミヤマハンノキ)は...
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ななとせと なのかのあかし 刻むにや 時雨の濡らす うつせみの爪
令和元年十二月五日
10
冬枯れの枝に残る空蟬を。
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