コタローさん
のうた一覧
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晝飯の蓋を開ければ鰻重で口中とろりホクホク旨し
令和元年七月十日
4
昼飯。
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大小の瓢箪たちがぶらぶらとへうきんなりし家に垂れてる
令和元年七月九日
7
瓢箪。
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椋鳥が電線上に横竝び音譜となりてメロディー鳴らす
令和元年七月九日
8
椋鳥。
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新緑の中の會社の晝休みテニスボールが打たれて彈む
令和元年七月九日
6
新緑。
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葡萄園一房毎に袋掛け人の手により葡萄は熟す
令和元年七月九日
6
葡萄。
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近所なる家の飼ひ犬吾の顏を覺えてくれて近寄つて來る
令和元年七月六日
7
犬。
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曇天の池は寂しく鳰一羽龜が一疋魚も一疋
令和元年七月三日
8
曇天。
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緑陰に木製机とベンチあり眼鏡置きつつ男が晝寢
令和元年七月三日
4
緑陰。
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梅雨の日を草花たちは濡れながらそれぞれの葉に雨粒乘せる
令和元年七月一日
7
梅雨の日。
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梅雨の日も賑やかなりし哺育園キャッキャと笑顏窓に張り附く
令和元年七月一日
6
梅雨の日。
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作業着に落ちる雨粒氣附かずに荷物を下ろす働く男
令和元年七月一日
11
作業着。
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梅雨最中救急車にて運ばれる患者眺める女が一人
令和元年七月一日
5
梅雨最中。
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電線の雀一羽が梅雨の中キョロキョロしては怯えてをりぬ
令和元年七月一日
6
梅雨。
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日曜の雨の一日はラジオ聽く見えない誰かと繋がつてゐる
令和元年六月三十日
11
日曜。
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梅雨一日窓は叩かれ濡らされて聞こえてくるはショパンの調べ
令和元年六月三十日
9
梅雨。
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遠くより我を見附ける黒き犬尻尾振りつつワンワン吠える
令和元年六月二十六日
7
犬。
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飛ぶものを飛ばせるほどに空青く足長蜂は花を嗅ぎけり
令和元年六月二十六日
9
飛ぶものを。
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梅雨晴間ウキウキ氣分冷めやらず一日を廻る洗濯機の音
令和元年六月二十六日
10
梅雨晴間。
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中空の雲の白々漂つてクリームパフェの食べたい氣持ち
令和元年六月二十六日
6
雲。
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草を刈る音の響きの絶え間無く風の吹かない夏の暑さよ
令和元年六月二十六日
5
草を刈る。
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