コタローさん
のうた一覧
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樹々痩せて散りゆく紅葉失へど落葉の道はカンヌへ續く
平成二十九年十月六日
8
紅葉。
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朝ぼらけ休日なりし哺育園仄な燈り動く哺育士
平成二十九年十月七日
8
保育士。
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眞夜中の家人が眠り猫二疋運動會が今日も始まる
平成二十九年十月九日
8
猫其の二。
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暗くなり餌をこつそり公園へ茂みを分けて猫がわんさか
平成二十九年十月九日
8
猫其の四。
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秋の雲流れるやうに茜色鳥は羽ばたき家路へいそぐ
平成二十九年十月十一日
8
秋の雲。
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穴を出るによろによろ動くこの蛇はによろによろ動き穴に戻りぬ
平成二十九年十月十一日
8
蛇。
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夕闇をランダムに翔ぶ蝙蝠のベクトルの先何處へ向かふか
平成二十九年十月十一日
8
蝙蝠。
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柿熟れてたわわに實る樹々の中ニュートンさへも手こずつてゐる
平成二十九年十月十二日
8
柿。
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雨降りの日本列島眞上では歎きの神が泣ゐてゐるのか
平成二十九年十月十六日
8
雨。
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秋の夜の寂しきまでの靜寂は昔の女性を思ひ起こさす
平成二十九年十月十七日
8
秋の夜。
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大型の颱風來たる雨音に一人の女性が物を片附け始む
平成二十九年十月二十一日
8
台風。
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電線に竝ぶ雀は音符かなチュンチュン鳴ゐて秋のメロディー
平成二十九年十月二十五日
8
雀。
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颱風の過ぎて廣がる青空に洗濯物を晒す家家
平成二十九年十月二十三日
8
台風其の三。
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柿熟れて朱々なりし樹々一つ甘さ知りたる鵯は飛び行く
平成二十九年十月二十三日
8
柿。
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しとしとと雨降る中の樹々の葉は濡れるに任せ只項垂れる
平成二十九年十月二十八日
8
雨其の二。
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朝ぼらけごみ出ししたる老人の寢ぐせの髮に我も缺伸す
平成二十九年十月二十六日
8
朝ぼらけ。
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一面の黄金の稻穗頭垂れ親娘仲良く犬連れ歩く
平成二十九年十月二十六日
8
一面。
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友人と暫しお別れ週末はひとりのベットひとりの枕
平成二十九年十月二十七日
8
友人。
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刈田群れ舞ひ上がる鳩一齊に旋廻しつつ電線止まる
平成二十九年十一月七日
8
刈田。
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道端のショウリョウバッタが跳ね飛んで風は落葉をクルクル廻す
平成二十九年十一月七日
8
道端。
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