コタローさん
のうた一覧
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揚羽蝶二羽が絡まり舞ひ踊る戀の行方は夏空向かふ
平成二十九年八月一日
8
さてさて恋の行方は?
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外に出れば暑さに汗が出ると知り蝉の聲聞き栞を外す
平成二十九年八月一日
8
この暑さじゃねえ。
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ぐんぐんと宇宙を目指して伸びる草土に根ざした運命諍ふ
平成二十九年八月六日
8
草。
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颱風の過ぎたる後の蒼空に洗濯物の白さが搖れる
平成二十九年八月八日
8
台風。
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早朝の池を歩けば口々に見知らぬ人が「おはやう」と云ふ
平成二十九年八月九日
8
挨拶。
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蝉時雨今日の命を燃やしつつ我に「ガンバレ」「ガンバレ」と鳴く
平成二十九年八月九日
8
蝉時雨。
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蒼空は果て無きまでに澄み渡り答を探す術も無かりき
平成二十九年八月十日
8
蒼空。
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航海に出でし風雨や荒波に耐へて歸るは母なる港
平成二十九年八月十日
8
航海。
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暑さ故母と虎猫ダウンして同じ姿で眠りをるなり
平成二十九年八月十三日
8
暑さ
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油蝉飛びて移りし別の樹に再び鳴きて命を燃やす
平成二十九年八月十四日
8
油蝉。
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古びたる寺社に賽錢投げ入れて靜かに祈り獨り歸りぬ
平成二十九年八月二十日
8
寺社参り
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蜻蛉が交はりながら飛んでゐるふはりふはりと蒼空に消ゆ
平成二十九年八月二十一日
8
蜻蛉。
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透き通る水に虹鱒鰭搖らし腹の模樣を時々見せる
平成二十九年八月二十六日
8
虹鱒。
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虹鱒が稚魚を從へ泳ぎたる一疋のみが逆さで捥がく
平成二十九年八月二十六日
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虹鱒其の二。
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蚊を拂ひ狹庭の草を拔きをれば天道蟲や蜘蛛や飛蝗や
平成二十九年八月二十七日
8
草取り。
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白百合の甘き香りに誘はれて黄色の花粉附けしカナブン
平成二十九年八月二十八日
8
カナブン。
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蟲の音の草むら生える大樹には注連繩卷かれ神木となり
平成二十九年九月二日
8
神木。
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工員が兩手に抱へ重さうに箱を運びぬ銀杏は散らん
平成二十九年九月二十八日
8
工員。
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激動の昭和を行きた團塊の世代の足は我より速い
平成二十九年十月六日
8
ウオーキング大会に出ると団塊の世...
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ジョギングの一人稱の苦しみは流れる汗となりて光りぬ
平成二十九年十月六日
8
ジョギング。
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