橙田千尋さん
のうた一覧
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昼休み白の世界で君の足音を探して微熱はじける
平成二十八年九月四日
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正解もUFOも恋も終点も存在しないまま終わる夏
平成二十八年九月八日
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サイレンが鳴る直前に司会者は大いに笑いスープは冷める
平成二十八年九月十二日
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積乱雲に全て食われた中学生歩行者信号はまだ点滅
平成二十八年九月十二日
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空調の吐息微かに午後2時のミュージック・フォー・ライブラリー
平成二十八年九月十三日
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レタスの葉1枚1枚剥いでいる今地面に落ちたのはユミコ
平成二十八年九月二十三日
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左手に見たことのない丸亀製麺心臓側のシートで揺れる
平成二十八年九月二十七日
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駐が消えた駐車禁止のカラーコーンどこかでうまくやっているはず
平成二十八年九月二十八日
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様々な自作定理を用いても全て等しい夕日の濃度
平成二十八年十月十四日
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誰よりも愛しているんだからさミシピッピでも正解でいい?
平成二十八年十月二十三日
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サビで声がかすれた死刑宣告アルコールのせいにして眠る
平成二十八年十一月十七日
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生まれた日を思い出すかのように鳴く暗闇で聴き続けた海鳴り
平成二十八年十一月二十日
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静止画の君越しに見る夜のまちホットレモンはレモンになった
平成二十八年十一月二十六日
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最善を尽くせば尽くすほど増えるフランケンシュタインみたいな嘘
平成二十八年六月九日
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寿司たちの自殺防止の策として皿に透明キャップ被せる
平成二十八年六月二日
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反抗期真っ盛りの証拠としてLesson9から学び始める
平成二十八年六月三日
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そっと飲むメロンソーダに浮かぶ泡1つ1つに名前をつける
平成二十八年六月六日
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ポケットの中の様子は分からないこんなにひどく泣いているのに
平成二十八年六月七日
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窓ガラス額を当てて眠る夜心が結露していくなんて
平成二十八年六月八日
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思い切り空気を吸って本を読むココアがココアでなくなるまで
平成二十八年六月十一日
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