宴さん
のうた一覧
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午前二時ふと目覚めればワンルームまるごと水底のような大雨
平成二十八年六月二十一日
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かげろうの向こうにいなくなったひと菊もしおれる猛暑日のこと
平成二十八年八月二十五日
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夜遅くホームで尾崎を歌うひと酒の力じゃ卒業なんて
平成二十八年十二月十四日
7
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落ちている満員電車のそこここに誰も拾わぬ大事なはずの
平成二十九年四月十日
7
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GUで大人買いして5000円ファストにいこう服も気分も
平成二十九年四月十五日
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雨かなと君がかざした手のひらに触りそびれてただ曇り空
平成二十九年九月十一日
7
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どこへでも願えば届く今よりも幼いころは気球のように
平成二十八年五月十二日
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感度上げどうにか写真に収めてもそのはかなさは閉じ込められず
平成二十八年六月十二日
6
ホタルを見に行って
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残響がきこえる狭い路地裏で焦げたプラスチックのにおいと
平成二十九年六月十九日
6
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ティーシャツをすり抜けていくこの風がいつものように突然に秋
平成二十九年八月三十一日
6
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アラートの後のたったの四分で辞世の歌が詠めるだろうか
平成二十九年九月十五日
6
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ひまわりの雲の写真をくるくると動かしてすぎてゆく日曜日
平成二十八年八月三十一日
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東日本の皆様に大きな被害がでませ...
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知らぬ人のために私は血を抜いて男は己の腹撃ち抜いて
平成二十八年八月三十一日
5
献血ルームで警官突入の中継を見て...
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死者たちが折り重なった線路上早く帰ろうおなかが空いた
平成二十八年五月十二日
4
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念のためで使わなかった雨傘をぶらぶら揺らす曇り空かな
平成二十八年六月十二日
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梅雨は天気が読みづらい
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骨もない旧き化石に手で触れるこの命がその終着駅に
平成二十八年五月二十二日
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少年が緑の舌をべえと見せ宇宙人だよ、などと云つた
平成二十八年八月二十五日
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果汁100の意味もわからないままにグミを食べても歯が沁みるだけ
平成二十八年五月十二日
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