なかしぃ卿さん
のうた一覧
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湿りたる雪降りつもりその重さ耐えかね心押し潰されぬ
平成二十九年二月九日
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マイファニーバレンタインはベイカーの甘き歌声静か響きぬ
平成二十九年二月十四日
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朔日に赤福に桜餅買ひにおかげ横丁に春訪れむ
平成二十九年二月十八日
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しのぶれど手にいでにけり我が皺は年の割りにと人の言ふまで
平成二十九年二月二十二日
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図書館の貸し出しカードに君の名を見つけし本を次に借りなむ
平成二十九年三月十一日
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こつこつと歌詠む日々は言霊の感じる力研ぎ澄まされぬる
平成二十九年三月十七日
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春雨や寒の戻りの身に染みむスープに入れて食べてやりたし
平成二十九年四月一日
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鯉泳ぐ川面静かに透き通る波紋見たさに小石放りき
平成二十九年四月六日
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案ずより産むが易しと安産の御守りくれしボクの友達
平成二十八年四月十六日
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受話器よりカールコードがくるくると捻じれてきたり素直になれず
平成二十八年四月十九日
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「産まなけりゃよかった」と言ふ母の日に何をあげたらよいか分からず
平成二十八年六月二十七日
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いがぐりのさみしき同士寄り添ひて互いの刺で傷つけし秋
平成二十八年十月十七日
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あしひきの白雪積もる小倉山餡も積もりぬトーストの上に
平成二十八年十月二十四日
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小倉山に積もった白雪のように生ク...
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木枯らしがいつの間にやら我が心置き去りにして吹き過ぎてゆく
平成二十八年十一月一日
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消さぬためカセットテープの爪折りて永久保存の君の歌声
平成二十八年十一月九日
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こちら側のどこからでも手で切れますとマジックカットの如く縁切る
平成二十八年十二月十六日
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ゆっくりと流れる日々ぞ薬なる傷つきし心癒す術かは
平成二十八年十二月十九日
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童謡を流し街行く灯油売りそを聞きながら微睡みてをり
平成二十八年十二月二十五日
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初雪の泥濘の中ぺんぎんの歩むが如くこけず進まむ
平成二十九年一月十五日
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鉛筆の先尖らすも書きてのち丸くなりけり老いの手習ひ
平成二十九年一月十六日
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