なかしぃ卿さん
のうた一覧
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お互いに温もり求め寄り添ひし針鼠らは痛み怖れず
平成二十九年六月十九日
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近江なる琵琶湖の水を塞き止めてひと泡吹かす都人らに
平成二十九年七月二十二日
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滋賀県民を怒らせたら怖いですよ。
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迷ひ子の途方に暮れし駅前の交番さへも気づかずに泣き
平成二十九年七月二十四日
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見上げれば泣き出しそうな曇り空泣かないでおくれ家に着くまで
平成二十九年七月二十八日
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八月は戦後生まれの僕でさえ思うことあり遠い空見て
平成二十九年八月三日
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ブラウスの白きに透けしブラ紐の黒きの如く存在感放つ
平成二十九年八月三日
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いつの間に浸透したのお盆玉ポチ袋屋のマーケティングね
平成二十九年八月十三日
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ジャーマンもフレンチもありスイートもチップスもある粋なポテイトゥ
平成二十九年八月二十七日
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ぬばたまのブラック企業にもう四年今ひとたびの辞表出さなむ
平成二十八年四月十一日
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物慾は買へども買へども滿たされぬ無限地獄か破産の道か
平成二十八年四月二十日
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犬連れて散歩に出てはみたものの犬に連れられ歩かされぬる
平成二十八年四月二十六日
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下敷きを腋に挟みて往復す静電気パワー出でよ我が手に
平成二十八年四月二十七日
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アスファルト タイヤ切りつけ暗闇を駆けるが如き孤独ありけり
平成二十八年五月八日
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風呂上り腰に手をあて牛乳を飲み干したくて銭湯に行く
平成二十八年六月十九日
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白球を追いかけて夏あの頃はただがむしゃらに球拾いけり
平成二十八年六月二十日
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頁めくる束の間我を忘れたり見知らぬ世界旅にしあれば
平成二十八年六月二十日
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腕時計の革のベルトが切れるとき一つの時代既に終わりき
平成二十八年六月二十五日
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色彩を排除せしこの印画紙の白から黒に至るあまたの息吹
平成二十八年六月二十六日
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かわず鳴く田んぼの畦を一人きり星空見上げ落ちないように
平成二十八年七月七日
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祭りの夜浴衣に咲いた朝顔は一夜過ごせしのちにまた咲く
平成二十八年七月三十日
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