桜枝巧さん
のうた一覧
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海まではあと五十キロ 飛んでゆく紙飛行機を目で追いかけた
平成二十八年十月二十九日
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真っ白に塗り潰してゆく黒板と塗り潰されてく僕を見る蟻
平成二十八年十一月二日
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時計屋の裏のゴミ箱に隠れた猫の目回す歯車探そ
平成二十八年十一月三日
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敷き紙を皮も残さず剥がすだけで笑顔になれるあなたが好きだ
平成二十八年十二月二十九日
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「唯一の武器は三十一音式散弾銃、明日をぶち抜け」
平成二十九年一月一日
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恋積もる君へと向かう小夜中の白雪溶かすくちびるは、熱
平成二十九年二月二十二日
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恋積もる:止まない恋心を、雪に例...
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イタリアの街を夢見るナポリタン深夜零時にお箸で食べる
平成二十九年三月二日
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午前九時城に集まる課金騎士 銀色姫を追い求めては
平成二十九年三月三日
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春休み期間なので、朝散歩。途中、...
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書き出しの二文字目に住む「久」はまだ私を待っているのだろうか
平成二十九年九月二十六日
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携帯のアラームが鳴る二秒前その一瞬を待ち侘びている
平成二十九年九月二十六日
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「ロジック」の歯切れの良さに救われて今日も私は正しく生きる
平成二十九年十月二十二日
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泣かぬよう華やかであれ空であれ私よ街に忠実であれ
平成三十年一月三日
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掃除機の中さえ綺麗なものだけを詰め込みたいと思う土曜日
平成三十年一月四日
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標本のような昼間だ ねこ柄の枕の下へ丸まる背中
令和五年六月六日
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ありふれた蟻にたずねて歩く道「働くワタシを私は笑うか?」
平成二十八年四月十九日
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...遊んだだけです。
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「最後に」と渡した春の硝子水 君の咽喉刺せ、白き咽喉刺せ
平成二十八年四月二十一日
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「未言屋」様より「硝子水」いただ...
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とけぬやう小さな箱に仕舞つたの君の香りを殘しし石鹸
平成二十八年五月一日
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ジョバンニのイニシャル「J」に続く字のカムパネルラの「K」は微笑み
平成二十八年五月四日
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カムパネルラはKではなくCとのご...
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一番に靴下の中滑り込む親指は家を守っているんだ
平成二十八年五月二十二日
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「君はたぶんカワイイ系だ」と言っている君に問おうか「系」ってなんだ。
平成二十八年五月三十一日
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