ほとりさん
のうた一覧
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優しさはもたなくていい 誰よりも自分を好きでいてくれていい
平成二十一年二月九日
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屋上にそなえておいた音叉からランチタイムに歌がきこえた
平成二十一年六月十五日
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まいにちがグラウンドゼロ あすよりはきょうのどこかでうたっていたい
平成二十一年一月二十五日
6
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夕闇にとけるちょうちょのそれぞれは平行世界につながっている
平成二十一年二月四日
6
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抜け殻をそっと大気に溶けこませ夜のしじまに踊れ子どもよ
平成二十一年二月十九日
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かなしみはこころの底にしみこんで深く冷たいみずうみになる
平成二十一年二月二十日
6
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あすはまたそれなりの色ではじまってさいごは黒でおわるのでしょう
平成二十一年二月二十五日
6
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あの日からとまっています あなたから不思議な言葉をつげられたから
平成二十一年二月二十六日
6
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くちばしのまるみをそっとなでている ひらがなみたいにすべすべですき
平成二十一年九月二十八日
6
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外からの雨音のする浴室で水の気配にひたる夜です
平成二十一年十一月十二日
6
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お願いはかなわなかった 誰からも忘れられたい花だったのに
平成二十三年十二月十四日
6
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かみさまのような瞳でおごそかにわたしをみたりなんかしないで
平成二十一年二月九日
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さびしさのかけらをにぎりつぶしたい 涙でにごった血がでるだろう
平成二十一年二月十三日
5
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眼窩からこぼれた水をくみなおす こくんこくんと染みこんでくる
平成二十一年二月二十三日
5
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今はまだ書きあげていない小説の終わりをどこか予感している
平成二十一年一月二十二日
4
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いまはまだお腹が空いているけれど いずれ死ぬって確信してる
平成二十一年一月三十日
4
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廃屋に眠れる子らの好物は雨音のようなキャンディでした
平成二十一年二月一日
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あの人の胸に巣くった虚無の根を引き抜くことができないでいる
平成二十一年二月五日
4
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晴れわたる空のチューブをしぼったら胸が張り裂けそうなほど青
平成二十一年二月十八日
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ポワンカレ予想のようにぼくたちはいつかどこかで証明される
平成二十一年三月十九日
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