珠海さん
のうた一覧
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何度目か電車見送り立ち尽くすあまりに重い黒いパンプス
平成二十七年十一月二十一日
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大阪に降る雪軽く故郷のぼた雪恋しひとりの家路
平成二十八年一月二十四日
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夏祭り精一杯の「好きです」は花火の音に紛れて散った
平成二十八年七月十二日
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慣れぬ服慣れぬ髪型慣れぬ靴背すじ伸ばして内定式に
平成二十七年十月二日
10
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失った恋が痛くて聞けなくて遠ざけた歌今は思い出
平成二十七年十月十五日
10
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五年目も金木犀の香る道君の隣を歩いて行こう
平成二十七年十月十八日
10
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少しだけ足りない月を見るたびに今日の貴方を思い出します
平成二十七年十一月二十七日
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白いシャツ干すの結構好きやねん柔軟剤と夏空の匂い
平成二十八年六月二十二日
10
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いつの間に条件分岐間違えた?初期化できない君との関係
平成二十七年十一月十三日
9
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「ほら見て」と君が指差す先よりも指先の紅目を奪われる
平成二十七年十一月十三日
9
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その意味をプライドだって言う君は僕の知らない顔をしていた
平成二十七年十一月二十八日
9
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セーターの伸びきった袖まくり上げ目玉焼き二個トースト二枚
平成二十七年十二月四日
9
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帰り道君と仰ぎし夜の空小さな光指差し数え
平成二十七年九月二十九日
8
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雨風がごおっと窓を叩きつけ一人の夜は更に独りに
平成二十七年十月六日
8
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朝を連れ始発電車がガタンゴトンぼんやり明るいカーテンの向こう
平成二十七年十一月四日
8
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思い出は美化ではなくて劣化する思い出せない君の体温
平成二十七年十一月七日
8
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軽率にこぼした言葉かき集めサワーの泡に溶かして未練
平成二十七年十二月十日
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ひと逝きて記憶は何処を彷徨わむ最期の春の窓越しの花
平成二十八年三月二十八日
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願いさえ届かず消える桜道雨に濡れつつ背中見送る
平成二十八年五月六日
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君宛の手紙を綴る午前二時最後の行でペンが止まった
平成二十七年九月二十三日
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