貞子さん
のうた一覧
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養老の 友より柿を送り来ぬ 滝に遊びし過ぎし日偲ぶ
平成二十七年八月十一日
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柿の実の 輝きぬれば黄に赤に 染まりし上に高き空あり
平成二十七年八月十一日
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夜明け待ち 群れ来る雀の啼き声に 寝覚め楽しき春はあけぼの
平成二十七年八月十二日
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小正月 すぎたる朝に梅便り 友より届きて心春めく
平成二十七年八月二日
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落ち椿花鮮やかなるを惜しみつつ水に浮かべて命あらたむ
平成二十七年八月三日
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ゆたかなる 欅の青葉風に揺れ梅雨の晴れ間に 日陰を作る
平成二十七年八月四日
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夏の陽の まだ昇らぬに降るごとく 蝉ら鳴きつつ命の限り
平成二十七年八月五日
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短夜の 明けゆく待ちて蝉しぐれ 早もきこゆる緑の繁みに
平成二十七年八月六日
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蝉たちは 姿かくしぬ残暑なお 厳しき今朝を処暑と知りてか
平成二十七年八月六日
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どくだみの 稀なる素朴さ愛づるてふ 絵師の言葉に心動きぬ
平成二十七年八月六日
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伊勢菊の 花は優しも染め分けし 糸たばねたる房のごとくに
平成二十七年八月七日
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伊勢菊、伊勢なでしこは、花弁が縮...
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幾年も無沙汰重ねし師の君の み声なつかし受話器に若く
平成二十七年八月八日
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秋深み ポポー広葉は黄に染みて 窓辺明るし曇り日今日も
平成二十七年八月十一日
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歌会始の 講師の声を聞きゐつつ 大宮人の古へ想へり
平成二十七年八月二日
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楽しげに餌を拾いゐし雀たちヒヨの羽音にさっと逃げゆく
平成二十七年八月三日
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母の日は 子らより届きしカーネーション さはに活けたり 心豊けく
平成二十七年八月四日
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盆栽の ま白き芙蓉開きたり 几帳の影の貴人のごと
平成二十七年八月五日
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花の鉢 いくつを倒し台風は 夜通し荒れて北に去りたり
平成二十七年八月六日
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おそ夏の 目覚めに聞きし夜の雨に 協和音のごとこほろぎの声
平成二十七年八月八日
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つながれて 一生終りし犬あわれ 自由は今と鎖ときやる
平成二十七年八月八日
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