栞さん
のうた一覧
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雑巾で拭い去りたい気持ちにて窓拭きをする年の瀬の午後
平成二十年十二月二十九日
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一夜明け光あふれる食卓の席に着くきみ見知らぬ顔で
平成二十年十二月二十九日
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胸に秘めひとりで育てたこの想い見つけてほしい見つかりたくない
平成二十一年一月四日
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きみだけが知らないきみのテーマ曲鳴るのを待って過ぎ行く一日
平成二十一年一月九日
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きみの目に少しきれいに映るように一人ファッションショーする土曜
平成二十一年一月十三日
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ひそやかに落ちてくる雪に足を止め 外見て と書いたメールを送る
平成二十一年一月十三日
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きみの顔なんてとっくにぼやけても雨の夜に強く粟立つ心
平成二十一年一月十六日
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またきみは断りもなく押し入ってわたしに穴を開けていくんだ
平成二十一年一月十八日
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パソコンと時計を行き来する視線 金曜日の午後 スローな秒針
平成二十一年一月二十一日
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よろめいて逃げたいときほど前を向くきみの強さに憧れた春
平成二十一年一月二十二日
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増えてゆくハートの絵文字に期待する心をなだめ返事を迷う
平成二十一年一月二十四日
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ゆったりと舞い落ちる雪眺めれば一年前へと巻き戻る我
平成二十一年一月二十五日
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停車駅 女性の声が告げる日はうれしい心地のわたしは女
平成二十一年一月二十七日
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向かい合うテーブルの下で会話する白のパンプス黒の革靴
平成二十一年一月三十日
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午前二時 携帯が歌う愛の歌 似合わぬ恋と知っているけど
平成二十一年二月一日
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味噌汁にキャベツを入れたその朝にわたしあなたに嫁入りをした
平成二十一年二月二日
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駆け足で回る世界をガラス鉢くるくる泳ぐ金魚が笑う
平成二十一年二月四日
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口いっぱい上太巻きを頬張って笑いをこらえるきみに福あれ
平成二十一年二月四日
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ぬくもりを与えるでなくもらいたく捨てネコを拾う雨の公園
平成二十一年二月六日
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年上のきみから学んだ紫蘇焼酎寂しさ浮かべて飲んでる夕べ
平成二十一年二月九日
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