ふみまろさん
のうた一覧
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一枚に三人並んだ保険証が二枚になった 部屋が寒いな
平成二十一年一月九日
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掃除機よあいつがここに住んでいた証拠を全部吸い取ってくれ
平成二十一年一月二十五日
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化粧する君の背中が僕たちは成らぬ運命と断ち切って朝
平成二十一年二月一日
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染まらないあなたを染めて見せようか今夜の薔薇は黄色くないね
平成二十一年二月二日
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打ち寄せるワインの海に身をゆだねどんな魔法をかけて欲しいの
平成二十一年二月二日
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一日があの一日がなかったら僕らは一緒にいられただろうか
平成二十一年二月四日
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生きるってこんなにせつない一日に一度の飯があればしあわせ
平成二十一年二月四日
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調教を忘れて駆ける日高路の雪より白きオグリキャップ
平成二十一年二月七日
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今はまだ口走るなよその言葉 春になったら覚悟するから
平成二十一年三月二日
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バーボンの色を薄めてくずれゆく水晶玉にうつせの記憶
平成二十一年三月二十一日
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年末夜警火の用心わが祖父は相当おんな好きだったらしい
平成二十一年五月七日
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災いは人の真似してビールなぞ飲んで死したる吾輩のこと
平成二十一年五月七日
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言い訳と理由の区別わかぬまま嵐すぎゆくまでの禁煙
平成二十一年五月八日
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告げ知らすチャイムの祈り九歳で卒業式を迎へし午後の
平成二十一年五月八日
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「何よこれ、一体何を煮ているの?」「魔法学校の宿題なんだよ」
平成二十一年五月九日
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繁れどもとり残されし言の葉にゆらりと沁みるこの春のこと
平成二十一年五月九日
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容赦ない直角だらけの空間にころがる君のまあるいお尻
平成二十一年五月十日
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この歌がやがて悲しくならぬようシンデレラには聴かせてやらぬ
平成二十一年五月十一日
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朝焼けに群れるかもめの遠ければ波よりほかにきく音もなし
平成二十一年五月十一日
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支えあう気持ちを忘れさせまいと人文字草の無尽の緑
平成二十一年五月十三日
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