烏滑稽さん
のうた一覧
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凍餒の 片敷く閨に ゆきふりて 袖の雫も しみこほりたる
平成三十年五月二十二日
6
寒々とした苦しい人生が 独りの...
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愛しさは 雪割りの花 孤独なる 人の命に 春の訪ふ
平成二十七年十二月五日
5
他人の心は知り得ないから、 人...
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恋初みし 君去り往きて 影法師 伝ふ由無き 悔ひのみ募る
平成二十八年一月十三日
5
初恋の君との記憶が次第に薄れ ...
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生きるとは 汚し汚され 染める黒 汚れぬ者の ただ腐りゆく
平成二十八年二月六日
5
生きるとは世俗の苦労にまみれ汚れ...
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片敷きに 世を尽くせめど 悔ひざらむ 放埓に在れ 絶ゆ血の憂しき
平成二十八年九月二日
5
独りきり死んでいくだろう 勝手...
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諸行さへ 仇さば退かじ 君が為 勇めど取れぬ え少女かえで
平成二十八年九月二十六日
5
世界の全てを敵に回したって、 ...
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中道の もなか這ふ蝶 燃え焦がれ 果て向かふ肚 小身に思はす
平成二十八年十月六日
5
道路中央瀕死の蝶は死に場所にそこ...
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霜つきの 悴む身体 震はせて 微睡みけるや 明け待ちのなゐ
平成二十八年十一月二十二日
5
11月、日の出を待たず地震(なゐ...
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爆ぜるよに 樹々を彩る 桜花 美しくあり 儚くもあり
平成三十一年四月六日
5
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幸せの 示し合はせぬ 世の辛み げに幸の字の ほとど辛なる
平成二十七年十月十三日
4
幸せが滅多に訪れず辛い事ばかりが...
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山茶花の 独り濡れ沁む 針地獄 朽ちて思ひの 業なればこそ
平成二十七年十二月十一日
4
冬を耐え抜く山茶花の様でありたい...
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携帶と 烟草とライター 取り出して 携帶咥ふ 情けの無さよ
平成二十八年二月十四日
4
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今生の 縁絶ちたる 彼の君よ 愛し憎しと 知るは吾のみ
平成二十八年二月十六日
4
二度と会う事のない君を この世...
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遣はすも 帰らぬままの 吾が思ひ 何処渡りて 情交はすや
平成二十八年十一月二十一日
4
人に掛けてもすぐには返らない思い...
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紅空に 乱れ行き交ふ 影雀 いと惜しむよに 暮れ泥む陽よ
平成二十七年八月二十四日
3
夕焼け空に激しく戯れる雀達の影 ...
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夜長月 待つ虫の音の 侘びたるに 夜さり歌ひて 交はす音のなし
平成二十七年八月三十一日
3
夜の長きに待ち人を乞うように鈴虫...
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捨てらるる 屑を漁りて カアと啼く 烏に似たり 悪し腹姑
平成二十八年二月八日
3
分別に神経質な婆さんは 烏以上...
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いづれにも 遂げるよしなき 吾が思ひ 腹につもりて このみぞ重ひ
平成二十八年四月六日
3
満たされない思いを抱えるうちに ...
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吾ばかり 正しく生きて 莫迦をみる 嘆く弱者の 成したるこの世
平成二十八年十一月九日
3
意識の鈍い他人に不快を募らせ、 ...
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夜な空を 仰ぎ螺鈿に ほしやてふ 烏のこひぞ 蔑す愚かよ
平成三十年八月十一日
3
夜ごと空を仰いでは 螺鈿細工の...
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