己利善慮鬼さん
のうた一覧
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横顔の向こうに空は広がって穢れなき雲絶えず流れる
平成二十八年六月二十七日
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夏祭り黄色い浴衣青いシュシュ金魚を下げた僕の向日葵
平成二十八年六月二十一日
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露が谷舞いたる蝶のあと追えば恋ともならぬ恋をするかな
平成二十八年六月二十一日
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白鯨の嘆きにも似た恋の歌荒波の月の冴え渡る夜に
平成二十八年六月十四日
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擦り切れたスマホ画面にキスをして一人想いの夜は更けゆく
平成二十八年六月六日
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たゆらなる雲に涙の乾ぬことを吾書き出でよ潮馴るる文
平成二十八年六月六日
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月曜の疲れた階段昇ったらいつも以上に大人びた君
平成二十八年六月六日
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前髪を切ったんだねと気付いたら今日も悶えて眠れない夜
平成二十八年五月三十一日
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松の葉の垂れ下がるかな三限の横顔を見て燃える夏の日
平成二十八年五月二十四日
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花に告ぐ恋は都のすきま風筵の床に雨垂れの袖
平成二十八年五月二十四日
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玉結ぶ白魚の指よ麗しく水の流れる如き縫い針
平成二十八年五月二十三日
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君に捧ぐこの身が剣研けとや夕緋は今日も髪留めの色
平成二十八年五月十六日
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黒髪とほくろ愛しきあの子には幼き恋が蘇りくる
平成二十八年五月十日
2
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花忍色こそ空に覚えたれ現に見ゆる人と眺めて
平成二十八年五月十日
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少しずつ自分自身を零したら君で満たせよ心のままに
平成二十八年五月七日
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白い服ちっちゃな躰笑う顔ポニーテールがクスリと揺れた
平成二十八年五月七日
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目を細め顔をノートに近付けて書く横顔が美しいんだ
平成二十八年五月七日
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今までは二言三言だったのに今日はおしゃべりできて嬉しい
平成二十八年五月二日
4
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今にしてちっちゃな恋に悩むのは隣の席のアイツのせいだ
平成二十八年四月二十五日
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愛しさを口紅にしてキスをした彼女のように燃えられたなら
平成二十八年四月二十三日
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