松本直哉さん
のうた一覧
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さくさくとオクラきざみてながれぼしのごとく降らしきあをきサラダに
平成二十六年十月二十一日
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抱きよせて傘にいれれば真白なる頬にはりつくきみの濡れ髪
平成二十六年十月二十一日
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落ち葉ふむおとにおどろきとびたてる鳥のはおとのさみしき日暮れ
平成二十六年十月二十一日
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貝殻のいちまいづつにペディキュアをぬりもてゆけり立てひざをして
平成二十六年十月二十日
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柿の木に柿の実おもく熟すひるおにさんこちらてのなる方へ
平成二十六年十月二十日
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由比ヶ浜に夕さりくれば波のおとたかくきこえて潮満ち来らし
平成二十六年十月二十日
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日曜日なれば十歳のむすめごは鏡のまへに紅をさしをり
平成二十六年十月二十日
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水の上に数書くごときわがいのちやしなはんとて飯かしぐあさ
平成二十六年十月二十日
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カステラを十等分にきることになれて五人の家族の団欒
平成二十六年十月十九日
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懸垂にたへかねて落つる校庭に鉄のにほひのわがたなごころ
平成二十六年十月十九日
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新生姜きざめばかをりさやけかりうるめいわしの煮つけにそへつ
平成二十六年十月十七日
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渾身の力のかぎり土もたげ春をゆめみてヴィオラの発芽
平成二十六年十月十七日
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発熱のときは二重のまぶたとなる子を愛しみて氷をあてつ
平成二十六年十月十七日
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夕されば宵宮に灯のともされて稲穂をわたる風かぐはしき
平成二十六年十月十七日
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試験前なやむむすめに幾何訊かれこたへあぐねて夜ぞふけにける
平成二十六年十月十六日
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はればれと試験をはりてかへる子にたまご焼き焼く秋晴れのひる
平成二十六年十月十六日
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すきとほる虫のはねひとつひろひたりあさの庭掃く箒のさきに
平成二十六年十月十六日
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うづなしてながるるひだの衣めして観音像の立たせたまひき
平成二十六年十月十六日
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道の辺にすすき手折りて指揮棒のごとくふりつつかへりし日暮れ
平成二十六年十月十六日
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栄耀はまぼろしときえ浅茅生に虫の音しげきアテネの廃墟
平成二十六年十月十五日
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