松本直哉さん
のうた一覧
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須磨の海ほがらほがらにあけゆけば通ふ千鳥の声ぞかなしき
平成三十一年四月五日
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清明の空はれわたる春の朝誕辰の子の髪つややかに
平成三十一年四月四日
2
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津のくにのなにはなくとも湯豆腐と納豆あればみちたりて生く
平成三十一年四月四日
5
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日照雨過ぎいこまの山をながむればほのかにのこる虹の断片
平成三十一年四月四日
5
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夢の世に身のおきどころなきままに如月やよいはやも過ぎにき
平成三十一年四月三日
4
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よもぎつみゆがけば青みあざやかに春の団子にいろどり添ふる
平成三十一年四月二日
5
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選挙車の連呼に目覚め泣き叫ぶかはいさうな子選挙滅びよ
平成三十一年四月二日
3
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靴ひもを解く値うちさへなき我といへども春のあはれ身にしむ
平成三十一年四月二日
3
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魂を陰干しにして春ふかく昔のひとをしのぶもぢずり
平成三十一年四月二日
4
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思ひ川わたればくらき通ひ路に沢の蛍のあくがれいづる
平成三十一年四月一日
4
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たましひのくらがり峠今日も雨妥協といふことつゆしらぬまに
平成三十一年四月一日
3
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恩寵はすべてのものに紫木蓮白木蓮の花の上にも
平成三十一年三月三十一日
2
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「詠歌大概」ゆきなやみつつよむ日々の春のはじめのゆきやなぎ咲く
平成三十一年三月三十一日
3
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買ひ物の不便な街に住みなれてひと駅ぶんの散歩楽しき
平成三十一年三月三十一日
6
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ほのかにぞ寝覚めの床にかをりけるきみのたをりしフリージアの花
平成三十一年三月三十一日
4
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手毬唄うたひてかへる子どもらの影ながくなる春の夕暮れ
平成三十一年三月三十日
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いつの日か時の終はりの来たりなば絞り芙蓉のままに朽ちなむ
平成三十一年三月三十日
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「しつかりと」ばかりいはれて生きてきた男といふ名の罰ゲームだつた
平成三十一年三月二十九日
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すり鉢の底までたどるくらがりの巡礼の年ダンテを読んで
平成三十一年三月二十九日
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幾歳月こえさりゆかば原子炉の消えなむ国ぞ今日もなゐふる
平成三十一年三月二十九日
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