松本直哉さん
のうた一覧
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オーボエダモーレふいにかなしき夕なぎの松帆の浦にうしほ満ちくる
令和三年四月二十一日
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求愛の姿態そのまま凍らせて永久にもだせりギリシヤの壺は
令和三年四月二十日
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ひそやかにリュート鳴りいづものなべて薄明となるいのちのはてに
令和三年四月十九日
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密会の公園昏き春にして風のまにまにきこゆるチャイム
令和三年四月十八日
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ただ光のみ糧として生きてみたい青い葉をもつ草木のやうに
令和三年四月十六日
4
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声のなき歌きこゆなり白き花黄の花咲いてしづもれる庭
令和三年四月十五日
8
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降るとしもなくふるはるのあめのおとききつつうたへミゼレレノビス
令和三年四月十三日
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かなしみとうれひのちがひ説く君のうつむきがちの白き横顔
令和三年三月二十五日
8
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白き蝶とびかふゆふべ摘みゆかむ金のりんごと銀のりんごと
令和三年三月二十四日
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こころをばなににたとへむひぐらしの声ふるさとの夕暮れの空
令和三年三月二十三日
4
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われてもすゑにあふこともなきへだたりの波間をこゆる一羽のかもめ
令和二年七月二十四日
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足のつかなくなるところまでおよいだらみえるでせうか白い夏の帆
令和二年七月十八日
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泣くことをひさしくわすれゐたりけり夏のあざみのあをく咲くあさ
令和二年五月三十日
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さへづりの鳥の高さに思はるる距離といふ名の甘きあこがれ
令和二年四月三十日
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だよねといへばせやなと答ふるきみありてかすみたなびくをちの山なみ
令和二年三月十八日
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くちびるに捺印をして契るとき恋は荒れ野と思はざらめや
令和二年二月二十三日
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地におちて見るまに消ゆるあはゆきのはかなき恋もわれはするかも
令和二年二月十日
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イブの日のデートは野宿ひさかたの星星の降るベツレヘムの丘
令和元年十二月二十日
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有り明けの空にかかれる月かげの消えかへりつつもの思ふころ
令和元年十二月二十日
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知られじな夜もすがら吹く木枯らしに散るもみぢ葉のつもる思ひを
令和元年十二月七日
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