詠み人知らずさん
のうた一覧
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断捨離で万年筆を見つけたりイニシャルは亡き祖父のものなり
平成二十七年八月十四日
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捨てられないもの。
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なつかしきたばこの文字の店先に日で色あせた招き猫見え
平成二十七年四月五日
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昔ながらのたばこ屋さん。
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広がりて進化してゆく新幹線こだまは今も現役なれど
平成二十七年四月十二日
14
新幹線の歴史。こだまから。
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あなたがね赤ちゃんのときそう語る我が子はもう一児の父に
平成二十七年四月十四日
14
赤ちゃんの想い出。
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卒業はなき短歌なり詠みつづけ老いても若き歌を詠みたし
平成二十七年四月十七日
14
歌は生命。
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群れになり砂浜にまでに逃げまどうイルカのあわれ地震の予兆
平成二十七年四月二十八日
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地震の予兆。イルカの群れが、海岸...
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くらがりでまさぐる君のふくらみやくぼみは僕をじっと待ってる
平成二十七年四月二十四日
14
愛を確かめ。
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公園のベンチでじっと座りたるじいさんの背で陽が暮れてゆく
平成二十七年四月二十九日
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公園で、じいさんが独りで。
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年長と年少の子が手をつなぎふたりではいるお風呂は楽し
平成二十七年四月二十七日
14
幼子がふたりではいるお風呂。
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食べたあとうつむいたまま黙りたり半分ばかり残した男女
平成二十七年四月二十八日
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カフェで、無言の男女。
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つれなきよ誘えど会えぬ子の家族爺は独りで老いゆくばかり
平成二十七年四月二十九日
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子の家族と連休は、予定があわず。
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川辺には小さなクツがいりまじりはだしの子らがじゃぶじゃぶ遊ぶ
平成二十七年五月一日
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暑さで、子供が川で遊ぶ。
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竜神峡千匹もある鯉のぼり育ちし子らの家を旅立ち
平成二十七年五月三日
14
鯉のぼり祭り。
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ひょっとことおかめのような夫婦あり貧しさなどはかやの外なり
平成二十七年五月四日
14
素朴な老夫婦。
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手を引かれこっちこっちとじいさんが孫に連れられお買い物する
平成二十七年五月七日
14
お買い物。
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幼子がかわいいと言うおばあちゃんしわだらけでもちっちゃいからね
平成二十七年五月七日
14
かわいいおばあちゃん。
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スタンドを消さずに眠る机にはドリルも開き途中の我が子
平成二十七年五月八日
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夜に宿題をする我が子。
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葉桜を満開に描く画家のあり被災地なればにぎわしくあれ
平成二十七年五月九日
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東北大震災後の桜を描く画家。
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開いては子が声を出し読む絵本やっとおぼえたひらがなうれし
平成二十七年五月九日
14
ひらがなを読めるようになった子。
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右肩にクワをかついだおばあさんなすびのつるが伸びはじめたり
平成二十七年五月十二日
14
野良仕事をするおばあさん。
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