美津村さんのうた一覧 (カテゴリー：全カテゴリー 並び替え：新着順)
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- わが手ふるへ亡骸となりし母に寄り口紅を薄くうすくひきてやる 平成二十九年二月八日 17 もっと見る
- 髪乱れ黄疸に染まり息絶えし母の額を我ぬぐひゐつ 平成二十九年一月二十五日 16 もっと見る
- 遂に針動かずなりし心電図にはかに巻き取る音ひびきたつ 平成二十九年一月二十二日 8 もっと見る
- 人工呼吸施されつつ七分間乱れに乱れし呼吸止まりぬ 平成二十九年一月二十二日 9 もっと見る
- 心電図かすかにかすかに脈打てり息絶えましし後四十秒ほど 平成二十九年一月二十二日 10 もっと見る
- 眼鏡と入歯今朝は外して眠る母かなしきまでに媼さびたり 平成二十九年一月二十二日 13 もっと見る
- 色も艶も失せて埃のごとき髪母は髪より枯れ始めたり 平成二十九年一月十五日 14 もっと見る
- 雷過ぎて窓開け放つ病室に雨の匂ひを母は喜ぶ 平成二十九年一月十五日 16 もっと見る
- 死んでも母は地獄へなんかいくものか地獄の如き世を生きたれば 平成二十九年一月十五日 16 もっと見る
- またひとり亡くなりたりと寝たきりの母が気配を察して話す 平成二十九年一月十五日 12 もっと見る
- 助からないなら家の畳で逝かしめよと言ひし言葉に我は苦しむ 平成二十九年一月十日 16 もっと見る
- 梅雨晴れとなるらむ窓のほの明けをベッドに体起し見る母 平成二十九年一月八日 9 もっと見る
- 隣室に痰吸引の聞こゆれば母病む部屋の窓を閉ざしぬ 平成二十九年一月八日 9 もっと見る
- 夜明くれば限られし母の命また一日少なくなりにけるかな 平成二十九年一月八日 9 もっと見る
- 母の癌を告げられ眠れぬ長き夜の夜明けてなべての窓開け放つ 平成二十九年一月八日 12 もっと見る
- 口ひらきいびきをかきて眠る母胸に置く手の紅斑あかし 平成二十九年一月八日 10 もっと見る
- 真赤なる手の平かざし見てゐし母何も言はずに眼を閉ぢぬ 平成二十九年一月六日 9 もっと見る
- 病む母にもの言ひ返す我がうしろ妻が俄に窓の虹を差す 平成二十九年一月六日 11 もっと見る
- 海面に影を落して移る雲岬の山をひと息に越ゆ 平成二十九年一月六日 11 もっと見る
- 倒産せし船渠の起重機立つ方に日蝕の日は傾きゆきぬ 平成二十九年一月五日 7 もっと見る
